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平成15年 12月24日

  校長通信 第7号をお届けいたします。

 最初に、本日の終業式の式辞の概略を紹介します。

 2学期は夏期休業中の軟式野球部の2年連続の全国大会出場、体育祭、文化祭、 国際交流、球技大会と盛りだくさんの学校行事が続きました。 それぞれに力を尽くし満足の行くものができたのではないかと感想を述べました。

 次に、先日の12月21日の全国高校駅伝を見ていて感じた3つの話をしました。
男子の部は仙台育英高校が2時間2分7秒で優勝しましたが、このタイムは男子マラソンの世界記録より早いものです。 高校生でも協力をすれば、世界の最強よりよい結果が出せるということに触れ、協力することの力の大きさを指摘しました。 次に失敗を糧にして、目標を持つことの大切さに触れました。昨年、同校は途中で逆転され6位に甘んじたそうです。 その失敗を糧に、今年は優勝を、来年は2時間1分台を目標としているとのことです。 最近のスポーツの世界では積極的に目標を明らかにして、自分の力にすることが普通となっています。 生徒諸君にも、自らの目標を明らかにし、自分の望みを実現すべく積極的に取り組んでもらいたいと伝えました。 第3には、当日の解説者であった宗さんが、高校生の時は2時間15分程度の記録で、第8位だったそうです。 今年の大会では第47位のチームの記録は2時間14分台でした。それだけレベルが高くなっているわけです。 その背後には、この大会が日本中の高校生の長距離ランナーの目標となり、励みになっているからだと伝えました。 大会に出場した生徒だけではなく、予選会を含めみんなが努力していることを知ることが、 努力しているのは自分だけでないことを知ることとなり、 一層の努力につながるのではないかと訴えました。

 最後に冬季休業中の過ごし方について、2つの課題に触れました。ひとつは評論文を読んで欲しいということです。 今年の国立大学の2次入試で「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」という問題が出たり、 「鶏と卵の関係を論理的に説明せよ」という問題が出題されたそうです。大学入試のみならず、 論理的な説明力を身につけることが大切なので、 異なった視点を身につけるために評論文の読書を提案しました。課題の二つ目は、家事の手伝いをして欲しいということです。 お正月の準備等を家族や兄弟とともに行うことで、平素欠けがちな会話を補って欲しいとするものです。

 本年は期末考査終了後の授業時間の一部を割いて球技大会を行いました。初めての行事でしたが、2つの学年間の交流を深め、 かけがえのない思い出を作ってもらうためです。サッカー、バスケットボールともに結果は3年生の優勝と準優勝に終わりました。 3年生が底力を示したというところでしょうか。この球技大会にはPTAからも大きな支援がありました。 この場を借りて改めてお礼申し上げます。

 11月には全員の先生方の授業を1時間づつ参観いたしました。 その結果、本校で行われている授業はなかなかのレベルであると実感いたしました。 それぞれの先生がよく工夫し、熱心な指導を行っていることがよくわかりましたし、ほとんどの授業において、 生徒の集中度は大変高いものがあります。本校ではいつでも授業をご覧いただけますので、 保護者の皆様も是非参観いただけたらと思います。

 12月になり、学校の安全が脅かされる事件が各地で相次ぎました。小学校での事件が主でしたが、 高校でも携帯電話や登下校中での事件が相次いでいます。 本校でも、本日の終業式において、生徒部長の方から注意し、プリントも配布しています。 学校から警察に対し、パトロールの強化依頼も行いました。ご家庭の方でも、今一度休み中の過ごし方について、 お話し合いをお願いします。

1年間ありがとうございました。よいお年をお迎えくださいますように。

平成15年12月24日

                          高槻南高等学校長 中村 清一