このWEBサイトは大阪府立住吉高等学校が研究開発してきた探究的活動のノウハウを校内外に普及するために作成したサイトです。
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本校はSSHの活動(探究的活動)を通して「好奇心と貢献心を原動力に相補的課題解決を続ける人材」の育成をめざしています。分かりやすく表現すると…
「やってみたい!役に立ちたい!という気持ちを原動力に、互いの力を補い合いながら課題解決し続ける人材」の育成です。
本校では課題解決のレベルを、図のように「依存的、自立的、相補的」の3段階に分けています。それぞれの違いは「課題を誰が解決するか?」です。
①依存的
「他者(あなた)」が課題を解決する。解決できることは他者に左右される。
問題の原因を相手や環境のせいにする傾向がある。
②自立的
「私」が課題を解決する。好奇心を動力にして、解決力(課題解決に必要な力)を得ることができる。1年生の活動「SS科学Ⅰ」ではこの状態を目標にする。
③相補的
「私たち」が課題を解決する。貢献心を動力にして、共有力(課題を共有する力)を得ることができる。個人の領域を超えた活動が可能。2年生の活動「SS科学Ⅱ」ではこの状態を目標にする。
③’広げる
「私たち」の共有領域を広げる。解決できるレベルはさらに大きくなる。3年生の活動「SS科学Ⅲ」や選択者の「SSC」ではこの状態を目標にする。
自意識過剰に陥り、他者への不寛容・無関心になる危険があります。自分の方法に執着し、他者の方法を受け入れない場合がある。
さらに解決規模(領域、時間、金銭)は個人の域を出ず、多様な課題への対応には限界がある。
このレベルでは他者との違いを尊重する寛容性が必要になります。
しかし、このレベルの課題解決ができる人はとても少ないです。一般に人は他者との違いを受け入れにくい傾向があるからです。例えば、自分ができることを他者ができないと人は怒りを感じます。反対に自分ができないことを他者ができると人は嫉妬します。
高校生がこのレベルに到達することは容易ではありません。しかし、自立的レベルの先に相補的レベルがあることを知っておくことが大切です。
・高度な課題解決力:社会貢献できるような研究活動ができる。
・高度な課題共有力:研究課題を英語で表現でき、海外と共同研究できる。
表現活動と同様、多くの生徒は評価する経験をあまりしていません。SSHの活動では主に「生徒間の相互評価」を行います。下図に示すように生徒たちが互いに評価し、高め合うことが目標です。
皆さんこんにちは。SSH主担当の大門(オオカド)です。休校期間中いかがお過ごしですか?私はWEBサイトの作り方を勉強し始めました。
ニュートンの創造的休暇という言葉をご存じですか?新型コロナによる休校が続く中、再注目されているキーワードです。
17世紀、彼が大学教授をしていたころ、ペストが世界的に流行していました。その影響で勤めていたケンブリッジ大学が1年以上休校になります。ニュートンは自宅ですごしていたのですが、この期間中に「万有引力の発見」など世界をひっくり返すような論文を立て続けに発表しました。
のちにニュートンはこの休校期間を「創造的休暇」と言いました。
このエピソードの真偽については諸説ありますが、私がここから読み取ったことは「やりたいことがあるという強さ」です。
「自由な時間」を得たとき、それをダラリとした「ひまな時間」にするか、没頭して「創造的休暇」にするかの境界線はやりたいことがあるかどうかにあると感じました。
「コロナが落ち着けば元に戻る」というセリフをよくききますが、私たちは「戻る」のではなく「進化」できると信じています。
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