「ウルトラレッスン」

 2018年

  生物  「ダンゴムシ・ワラジムシSPECIAL」

 今年度の生物分野のウルトラレッスンはワラジムシ類(陸生等脚類)という身近な生き物を題材に様々なアプローチで研究されている3名の研究者をお招きしました。


第1回 「遺伝子解析で調べるダンゴムシ・ワラジムシに感染する微生物」

 日 時 :2018年7月28日(土)13:00〜15:30
 講 師 :唐沢 重考 先生 (鳥取大学農学部 教授)
 参加生徒:本校生徒10名
【概要】本校に生息するワラジムシに微生物が感染しているかどうかをDNA抽出→PCR→電気泳動という流れで実験を行い検証しました。研究の応用や融合的な分野など、最新情報も話していただきました
【生徒感想】とても分かりやすい講義でした。実験は、普段は見られない器具を使ったもので、細かい作業と正確な記録や操作の難しさを感じました。生物オリンピックの過去問で出てきた電気泳動の様子が実際に見られたことが、個人的には印象に残っています。


第2回 「無限の広場に置かれたダンゴムシ。さて、どう動く?」
 日 時 :2018年8月25日(土)9:30〜12:30
 講 師 :森山 徹 先生 (信州大学繊維学部 准教授)
 参加生徒:本校生徒8名
【概要】ANTAMという移動補償装置を用いてダンゴムシとワラジムシの歩行軌跡を解析しました。「こうするとどうなるかな?」という素朴な疑問や好奇心をもって研究をすることも非常に大事だと生徒に話されていました。
【生徒感想】ダンゴムシの動きを見れば見るほど、気持ちや考えていることがあるように思えて、それを考えるのもおもしろかった。ダンゴムシはどんなことを考えているのか、ワラジムシとはどんな関係があるのか、そして何のために長い間、長い距離を歩くのか、考えれば考えるほど、疑問もどんどん出てきた。


第3回 「実はすごい!土壌動物が作り出す有機分子を体験しよう」
 日 時 :2018年9月22日(土)14:00〜16:00 
 講 師 :清水 伸泰先生 (京都学園大学 バイオ環境学部 准教授)
 参加生徒:本校生徒9名
【概要】むしが出すフェロモンや防御物質を、実際に分子模型を用いてどのような構造をしているのか、また有機分子の特徴や性質など発展的な内容を講義していただきました。「大学の学部や研究の垣根がなくなってきている、つまり、多くのことを学び、それらを繋げていける力も必要だ。」と生徒に伝えられていました。
【生徒感想】化学や生物を学ぶことで、生物のフェロモンが実際にどういう構造をしているのか、どういったはたらきをしているのかが分かることを目の当たりにして、今詰め込んでいる知識の使い道を具体的に示していただけたことで、これからも多くのことを学んで生きたいと思いました。


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 2017年

  生物  


 大阪大学医学系研究科ゲノム編集センターの真下知士先生にお越しいただき、話題になっている「ゲノム編集」についてお話をうかがいました。1回目の9月16日には1年生にも理解できるよう基本的な内容から説明していただき、2回目の10月14日には研究の内容や倫理的な問題など、より深い内容を考えることができました。

【生徒感想】
・ゲノム編集はすごい技術だと思うが、同時にリスクや倫理的問題もたくさんあることがわかった。漠然と不信感を抱いていたことが、きちんと整理された。
・遺伝子組換え作物などを食べることについては、今後拒否してもきりがないような気がするので許容範囲だと思う。ただ作ることについては複雑な生態系の中で遺伝子をいじることは怖いことだと感じた。
・ゲノム編集のおかげで治療の方法が変化したりより長く生きられ、人間によってよいこともあるが、人権などに関わるマイナス面もある。
・遺伝子組換えという言葉は聞くが、こんなに具体的なお話を聞くのは初めてで、とても興味深かった。病気を治すだけでなく様々な作物が作れ、とても役にたつものだと思った。今は大学や将来のことで悩んでいるが、より一層生物学に興味がわいた。
・ゲノム編集についての説明があったあとで、クリスパーの説明があり、「それじゃあ、今までは何でDNAを切っていたんだろう。今までのとは何が違うのか。」と思っていたが、3年生の質問で解決した。3年生になるとあれだけ知識がつくのだと思うと、今後この学校で学ぶのが楽しみになった。

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 2016年 本年も昨年に引き続き、理科3講座6回を計画し、他校にも案内を出しました。

  物理 

日時:第1回(基礎編) 9月10日(土)10:30〜12:00
   :第2回(応用編) 9月10日(土)13:00〜14:30
講師:大阪大学 レーザーエネルギー学研究センター 中井光男 教授
場所:本校 物理講義室
内容:波動について(高校物理から専門分野まで)

 9月10日(土)本校の物理講義室において、大阪大学レーザーエネルギー学研究センターの中井光男教授に来ていただき「波動」についての講義をしていただきました。午前90分、午後90分のハードな講義でしたがみんなよく頑張っていました。参加生徒は30名で、他校からの参加も3名ありました。難しい数学が多く出てきて理解に四苦八苦していましたが物理をする上での数学の重要性を認識できたと思います。
 高い学力と意欲を育てることを目的としたウルトラレッスンにふさわしい内容となりました。参加者の今後の活躍に期待したいと思います。

  化学  

日時:第1回 10月12日(水) 15:50〜17:20
   :第2回 10月18日(火) 15:50〜17:20
講師:理化学研究所 計算科学研究機構 川島雪生 研究員
内容:電子軌道について(PCでできる高校化学で登場する分子のシミュレーション)

 10月12日(水)、18日(水)本校の地学教室において、理化学研究所 計算科学研究機構の川島雪生先生に来ていただいて、「化学の中の電子:シミュレーション」の講義とコンピュータソフトWinmostarを用いた実習をしていただきました。参加生徒は約30名で、他校からの参加も2名ありました。
 第1回:光のスペクトル、簡易分光器を使ってスペクトル観察、シュレディンガー方程式、電子軌道、電気陰性度と結合、水素分子の分子軌道
 第2回:Winmostarを用いた分子軌道の計算と表示、エチレンの分子構造と分子振動、Diels-Alder反応の遷移状態、活性化障壁、反応熱
 1s,2s,2pなどの電子軌道や電気陰性度と結合の関係やDiels-Alder反応における分子軌道を表した反応の進行の推定など高校で習う化学と比べるとかなり難しい内容であったが、コンピュータソフトを利用して分子軌道を表示させたりして視覚的にとらえることができたので、楽しみながら学習することができたように思います。参加者の化学・分子に対する興味・関心を大きく増大させたと思います。

 分子計算支援ソフトウェア「Winmostar」はこちらでダウンロードできます。>>>

     
  スペクトルを見る   
     
     
     
   質問に答える川島先生  
     
 ブタジエンのLUMO 分子軌道を表示させる   
 
  生物  


日時:2016年8月12日(金)14:00〜16:00
講師:京都大学大学院 生命科学研究科 増田誠司 准教授
場所:本校 生物講義室
参加生徒:本校生徒8名(1年生6名・2年生2名)
内容:講義「遺伝子発現の調節を利用したものつくり」

 細胞生物学の基礎、分子生物学の基礎を中心にペアワークを交えながら、講義をして頂きました。少人数だったこともあり、生徒も意欲的に講義に参加していました。進路についての質問などにも答えて頂き、意欲の向上に繋がりました。

 日程の関係で1回だけとなりました。


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 2015年
 「ウルトラレッスン」として、理科3講座7回シリーズを計画し、他校にも案内を出し、7〜8月に実施しました。
 本校生徒のべ50名,他校教員2名,他校生徒計11名が参加しました。

  物理  「量子力学」 「素粒子」

 7月25日(土)、午前2時間・午後2時間の研修を実施しました。講師は本校54期の卒業生で東大卒業の中田芳史さんです。他校生も6人混じり班に分けて討論を交えて量子力学についての内容を教えてもらいました。日常の生活感覚では理解できない量子力学独特の世界観にみんな戸惑いながらも楽しく学習しました。


  化学  「課題研究を進めるための能力開発」

 京都教育大学 村上忠幸教授をお招きして、「課題研究を進めるための能力開発」として、3回様々な課題に挑戦しました。
 生徒は、あ−やこ−やと議論しながら実験を進めていき、最終的な結論を導いていく過程を楽しみました。

  第1回 8月4日(火)13時〜15時 「紙コップの不思議」 
   紙コップにお湯を入れると、机の上に、円形に水滴がつく。アンケートで生徒を班分け後、その理由をいろいろ考え、実験で検証しました。
  第2回 8月22日(土)13時〜15時 「梅干しから塩を取りだそう」
   梅干しには塩分が含まれる。その白い塩を取りだす方法を考え、実験しました。
  第3回 8月29日(土)13時〜15時 「火おこし」
   「木の棒、ひも、木の板、湯飲み、おがくずなどを使って火をおこし、ろうそくに火をつける。」ミッションに挑戦しました。
   最終的には、縄文人が火をつけた過程を2時間ほどで達成することができました。

8月4日 議論しながら実験 紙コップの不思議 検証実験
8月22日 悩む生徒 梅干しから取り出した塩
8月29日 火をおこす道具 先生たちも参加
体力勝負? 火がついた!!

  生物  「ウズラの胚の発生の観察」実習

7月23日(木)・24日(金)に実施しました。

 『胚発生とは,単純な受精卵が細胞どうしのネットワークを作りながら変化するようすであり,いのちができていく過程そのものです。継続した観察からしか得ることができない感動こそが,多くの科学者を発生メカニズムの解明へと駆り立ててきました。』      (当日の資料より)

 今年度の「天高ウルトラレッスン(生物)」では,2日間に渡るウズラ胚の変化を追いながら「胚発生のダイナミクス」を多くの生徒に実感してもらうことを目的として企画しました。本校生徒を中心に,みなさん充実した実験・観察が行うことができました。

     ウズラ胚をろ紙リングにとるところ。     とった胚を寒天に移す。
    この状態で観察します。
    ウズラ2日胚。
    徐々に複雑化していく胚のようす。
    ブロック状のところは体節構造です。
    ウズラ3日胚。
    拍動する心臓が見えます。
  アドレナリンやアセチルコリンを胚に与えて
  心拍数の変化を測定しました。
   実体顕微鏡下で8日胚を解剖する。
   卵を38度で温めて6日ほどでほとんどの
   臓器が完成します。