芸術鑑賞:全学年対象に、3年に1度行われる行事。管弦楽演奏などを鑑賞します。   

 平成29年5月31日(水)
 天高の芸術鑑賞は三年に一回、演劇を見る年もあればクラシックを聴く年もあります。しかし、今年は違いました。クラシックに「参加」したのです。2年、3年の音楽選択者230名がベートーヴェンの第九「合唱」を原語で歌ったのです。彼らはいずれも1年のときに授業で習いましたが、2・3年のカリキュラムに「芸術」はありません。このため、芸術鑑賞への参加が決まった昨年から、独自に練習を積んできました。
 プロのオーケストラをバックに高校生が合唱する、という行事は世間で少ないわけではありません。しかし、ベートーヴェンを原語で、またソリストも生徒が務める、となると大変な冒険ではないでしょうか。生徒たちは、勉強や部活、行事の準備の傍ら、音楽室に集まって繰り返し練習しました。そのたびにピアノを弾き、指揮棒を振った生徒もいます。本番ではピアノも指揮もできないにも拘らず、です。音楽の先生も休み時間返上で指導しました。本番2週間前には指揮者の関谷弘氏が来校され、熱く指導してくださいました。
 そして5月31日。ザ・シンフォニーホールに生徒、教職員、保護者、1500名が集い、まず、日本センチュリー交響楽団の演奏を楽しみました。曲目は以下のとおり。
     スッペ:「軽騎兵」序曲
     ブラームス:ハンガリー舞曲 第6番
     ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 第8番
     ケテルビー:ペルシャの市場にて
     ビゼー:歌劇「カルメン」組曲より
この後15分の休憩を挟んで、第九です。拍手の中、やや緊張した面持ちの音楽選択生たちがホールに入場、それぞれの位置に立ちました。
 このコンサートには、選曲した担当教員の次のような思いもこめられていました。先の演奏でオーストリア、ハンガリー、チェコ、ペルシャ(イラン)、スペインと、作曲された当時も今も民族問題を抱える地域を巡り、最後に第九で「すべての人は兄弟になるのだ!」と締め括る。シラーが26歳でこの詩を書いたときも、祖国ドイツは分裂と対立に悩んでいました。若いシラーの思いと、生徒たちの「フロイデ!(歓喜)」という大合唱が重なり合って素晴らしい締め括りになったと思います。

 

 
 ザ・シンフォニーホール 生徒も参加し、リハーサル   第九合唱 拍手喝采を受けるソリストたち