◎課題研究及び授業研究
平成19年度(後期)研修生が、半年間の研修の集大成として、課題研究発表会及び
授業研究発表会を行いました。
★課題研究発表会 平成20年3月14日(金) |
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@地盤の固さと地震の揺れの関係 〜コンクリートとシリコン樹脂のモデル実験を通して〜 A水素の消費がよくわかるペットボトル燃料電池の作製 Bチョウの日光浴のひみつ CケナフのCO2吸収量と低温での発芽や成育について 〜ケナフの帰化の可能性はあるか〜 Dリサイクルミョウバンとその利用 〜アルミ缶からミョウバンを作る〜 Eメダカ水槽における土壌の水質浄化について 〜最適飼育環境を求めて〜 F星の色にせまる 〜デジタルカメラを使った恒星のスペクトル解析の 可能性〜 G虹色ミョウバン結晶を求めて 〜天然色素を中心に〜 |
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★授業研究発表会 平成20年
3月26日(水)
右の写真は授業研究発表会における研修生の発表と模擬授業(実験)の様子を示しました。 |
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◎ 10月〜2月の研修内容をご紹介します。
★物理分野 @物質の考え方 A基礎技術研修T・U・V |
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写真は、製作したベンハムのコマと三連の振り子です。 <この実験の詳細はこちら> |
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色々な周波数の正弦波を重ねて自分の声の波形を作る | ポリエチレンの膜で空気を包み込んだ緩衝材(エアパッキン) をプチッとつぶしてパルス音を発生させ、長さ約2mの塩ビの パイプを往復する時間を測定して音速を求める |
写真は、自作した偏光フィルムです。材料・作り方等については下をクリックしてください。 <この実験の詳細はこちら> |
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電流が磁場から受ける力を電子天秤で測定しました。 写真は、電流の向きと磁場の向きから力の向きを考え ているところです(フレミングの左手の法則)。 電流を変化させると力の大きさはどのように変化するかEXCELでグラフを書きました。ほぼ原点を通る直線になり、比例していることがよくわかりました。 |
★化学分野 @薬品の保管管理等 A元素の周期表 B分子・イオンと結晶の分類 C基礎法則と化学反応の量的関係 Dものの燃え方 E状態変化 F溶解・溶液 G金属 H電池・電気分解 I酸とアルカリ J有機化学の基礎 K糖類(炭水化物) Lガラス・プラスチック細工 Mタンパク質 N合成高分子 O染色の化学 |
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「B分子・イオンと結晶の分類」 岩塩をカッターナイフで切り出し、 直方体の結晶を作りました。 |
「E状態変化」 高温の水蒸気で、 マッチに火をつけました。 |
「G金属」 白金線を触媒として、 メタノールを燃焼させました。 |
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「J有機化学の基礎」 丈夫なシャボン玉を作り、 手袋をはめて弾ませました。 |
「J有機化学の基礎」 針金で正四面体形を作り、 シャボン液に浸して引き上げたところ。 |
Lガラス・プラスチック細工 ニクロム線を使うと、 ビンも簡単に切れました。 |
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Mタンパク質 大豆から豆腐を作りました。 にがりを加えて固めたところです。 |
N合成高分子 輪ゴムをつないだものに熱湯や 冷水をかけ、伸び縮みを調べました。 |
O染色の化学 タマネギの表皮の煮汁で、 木綿を染めました(鉄媒染)。 |
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★生物分野 @微生物とその培養 A花粉・果実・種子 B無菌操作と微生物 C校庭の雑草 D植物の光合成測定と放射線生物学 E校庭の樹木 F水草の生態 G細胞分裂と前葉体の観察 写真は、「F水草の生態」の研修で、水草に光合成をさせて発生する気体が酸素であることを線香の燃焼の様子から調べているところです。 |
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H刺胞動物 I動植物の呼吸とその教材化 J扁形動物、昆虫 K酵素の働き L軟体動物 M脊椎動物 N生物と水質 O生物による環境浄化 P動物の細胞と組織 Qバイオと教材化 写真は、「Qバイオと教材化」の研修で、 ニンジンの組織培養をクリーンルームで行っている様子です。これまでの研修で無菌操作などを行っていますので、手慣れた様子で実験をしています。 |
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★地学分野 @地学オリエンテーション/気象観測 A天体の位置と運動/天体望遠鏡の操作 B大地の変化/流水の働き C化石・鉱物・岩石の観察 D野外実習「六甲山」 E太陽観測 F気圧/気象実験 G野外実習「泉南」 H火山と火成岩 I野外実習「二上山」 J雲と降水 K日射と気温 写真は、「G野外実習(泉南)」の研修で、野外実習の様子です。 |
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L天気の変化 M恒星とスペクトル N恒星の進化/銀河系と宇宙の大規模 O天体画像処理実習 P地震/プレートテクトニクス Q四季の天気 R天気予報/地学談話会 写真は、「Q四季の天気」の研修の時に撮影しました。 外部講師による実習中心の気象の研修を行いました。 この日は、ボリビアの教育施設団の方が教育センターの研修の視察に来られました。 |
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《前期》
◎課題研究及び授業研究
平成19年度(前期)研修生が、半年間の研修の集大成として、課題研究発表会及び
授業研究発表会を行いました。
★課題研究発表会 平成19年9月7日(金) |
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@大阪府教育センター敷地内に生息しているアリについて −種類、巣、行動のようす− Aカイロよ、もう一花咲かせよう −捨てないで!使い捨てカイロはまだまだ使える!!− Bクマムシ −不死身伝説の真相に迫る− C電磁波や超音波を使った速度測定装置の作製 D牛滝川の水質調査 −化学的分析と水生生物調査− |
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★授業研究発表会 平成19年9月25日(火) @生物とかんきょう −アリの採餌行動の観察− A生物とかんきょう −自然を守る取り組み− B細胞と生物の成長 −トランプを使った減数分裂の説明− C大地のロマンを感じよう −岩石のつながり− D生命のつながり −植物・動物・ヒト− |
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★物理分野 | |
「物質の構造決定」 赤外吸収スペクトルやガスクロマトグラフィーを用いて、試料 が何であるかを探る演習を行いました。 |
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「電磁誘導と電磁波」 磁石を動かしてコイルに起電力を発生させ、大きなコイルや 鉄芯入りのコイルで地磁気から発電させました。また、火花 放電による電磁波の発生と、ラジオの製作を行いました。 |
★化学分野 | |
「合成高分子」 PVA(ポリビニルアルコール)とヨウ素を用いた偏光板の 作製や、温度によるゴムの伸び縮みなど、身のまわりの 合成高分子を取り上げた実験を行いました。 |
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「タンパク質」 蚕の繭から長〜い糸を取り出したり、大豆をミキサーに かけることから始めて豆腐を作ったり、牛乳からチーズ を作ったり、日常生活と関係の深いタンパク質の実験を 行いました。 |
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「染色の化学」 タマネギ表皮の煮汁によりアルミ媒染で黄色、銅媒染で 黄褐色、また、アイの生葉のたたき染めで緑色、アイの 乾燥葉の煮汁で藍色に、ハンカチやTシャツを染めました。 |
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★生物分野
研 修 テ ー マ | 内 容 |
オリエンテーション、顕微鏡の使い方 | (午前)長期研修の生物分野についての説明、課題研究や授業研究の進め方について。(午後)光学顕微鏡、双眼実態顕微鏡の使い方について実習する。 |
微生物の観察と培養 | 身近な大和川やセンター内の微生物を観察する。採取方法の工夫考察や代表的な微生物の培養方法の習得を図る。併せて生物界の概要を把握する。 |
生物学の歴史と無菌操作 | 生物学の歴史は自然発生説の否定が重要である。ここでは、自然発生説の関係した微生物とその滅菌法など中心に研修を行う。 |
校庭の雑草 | 春の主な雑草の名前を覚えるとともに、基本的な花の仕組みを観察する。 |
単細胞生物と刺胞動物 | アメーバ、ゾウリムシの観察、ヒドラの観察と飼育方法 |
水と生物 | 河川や湖沼の汚濁と生物の関係について講義をするとともに、富栄養化関連物質の分析実習を行う。 |
指標生物 | 水域の平均的な汚濁実態は生物相に反映される。生物をものさしとして水質等を把握する方法についての実習を行う。 |
扁形動物 | プラナリアの観察と飼育方法、再生 |
昆虫 | 昆虫の分類と形態観察、臨海実習の事前学習として、大阪湾の磯の代表的な生物と潮間帯生物相の帯状分布構造を紹介する。 |
臨海実習 | 和歌山県城ヶ崎海岸で磯の生物と地層の観察をおこなう。(センターからバス) |
呼吸と光合成 | 生物の呼吸と光合成は化学的には分解と合成である。教材化を意図して、これらの定量化実験に関する実習を行う。 |
水生植物の形態 | 水甕で生育する水草の種類やその生態にせまる。また減り続ける身近な水草の存在から、水環境や学校ビオトープのあり方を探る。 |
校庭や公園の樹木 | センター内の樹木30種について、その名前を調べとともに様々な特徴を観察する。長居公園でも調べる。 |
軟体動物 | タマキビガイの行動を調べる。 |
酵素とバイオ | バイオテクノロジーは最先端と思われがちであるが、農業では昔から「土」を大切にしている。この土に生きる微生物の働きと環境浄化について、実習を中心とした研修を行う。 |
動物の細胞と組織 | 動物の細胞や組織の顕微鏡標本作製法、顕微鏡観察 |
細胞分裂、分子遺伝学の基礎 | 細胞分裂の観察、DNAやヒトゲノムの話 |
★地学分野
研 修 テ ー マ |
内 容 |
大地の変化 化石・鉱物・岩石の観察 |
大阪周辺の地形の特徴を調べ、侵食・堆積作用及び地震や断層運動などの地殻変動によって大地が形成されていることを学ぶ。 化石・鉱物・岩石についての基礎事項の確認と実物の観察を行う。また、偏光顕微鏡の原理を学び、顕微鏡で岩石・鉱物を観察する。 |
野外実習「六甲山」 |
宝塚から蓬莱峡、白水峡に至るルートに見られる「六甲断層」と、地形や新しい地層の特徴を観察し、「なぜ、どのように山ができたのか」を理解する。 |
流水の働き 火山と火成岩 |
堆積物(れき・砂・粘土など)を観察し、簡単な運搬・堆積実験を行う。火山岩の分類・特徴・成因や火山災害について理解を深める。 |
野外実習「泉南」 |
「大阪層群」や「和泉層群」とよばれる堆積層を観察し、地層の形成を考える。とくに、鍵層としての火山灰、海進海退と気候変動、タービダイトなどについて理解を深める。 |
野外実習「二上山」 |
二上山の火山噴出物(火砕流や溶岩など)を観察し、過去の火山活動を読みとる。また、大和川の河川地形や、亀の瀬地すべりを観察・見学する。 |
地震 プレートテクトニクス |
地震とプレートテクトニクスの基礎及び最近の地震活動や地震災害を学ぶ。また地震の教材化、さらに、地震波や津波のシミュレーション等などを例としたパソコンやインターネットの活用を提示する。 |
気象観測 |
気象観測:気象庁等から提供される気象情報の観測方法について解説し、学校で行うことのできる地上観測の方法について実習する。@気象学の歴史、A気象観測、B学校での気象計測、C気圧 |
日射と気温 気象の実験 |
太陽放射の伝達について解説し、地球温暖化やオゾン層の破壊との関連について考える。実習を交えて地上付近の気温のいろいろなスケールの水平分布を提示する。D太陽放射と地球放射、E地球環境問題、F地上付近のエネルギー収支、Gいろいろなスケールの気温分布 |
雲と降水 |
雲形の分類について実習する。個々の雲の中で行われる雲粒の発生から雨の形成までのそれぞれの過程について、いくつかの実験を交えて解説する。H水循環、I雲の形、J雲のでき方、K雲から雨が降るまで |
天気の変化 |
風の吹く原理から始め、日本の天気を支配する偏西風について解説する。偏西風の蛇行と関連し、日本の天気を支配する温帯低気圧・移動性高気圧について天気図を使って考える。L風の吹き方、M天気図、N天気の変化、O温帯低気圧 |
四季の天気 |
地球全体のエネルギー収支と大規模な気流について解説し、その中での日本の天気の季節変化を考える。地上観測データや衛星画像を使い四季の天気の特徴などを考察する。P大気の大循環、Q日本の四季の天気の特徴、R地上気象データの解析、S天気予報 |
天体の位置と運動 天体望遠鏡の操作 |
天体の位置の表し方と星図の見方を学習し、惑星の視位置の観測データから作図により惑星の軌道を求める方法などの実習を行う。 |
太陽観測 |
日中でも観測できる恒星である太陽を、可視光やHα線での直視や太陽投影法を用いて安全に観察する方法について実習する。 |
恒星とスペクトル |
天体観測により得られる光のスペクトル分析によって知ることができる恒星の姿について学習する。 |
恒星の進化 我々の銀河系・ 宇宙の大規模構造 |
恒星の誕生から消滅までの進化のしくみ、恒星の進化段階と様々な天体の形との関連について学習する。 |
天体画像処理実習 |
天体観測により得られた天体画像のデータを解析することにより、どのような情報を得ることができるかを実習する。また、教材開発に役に立つソフトウェアの紹介を行う。 |