研修風景
高等学校「生物」研修
 
 高等学校生物研修は7月25日〜29日の3日間にわたり行われました。
 7月25日(金)は大阪大学理学研究科教授の西田宏紀先生から「ホヤとオタマボヤの発生過程と細胞運命決定のメカニズム」の題で講演をして頂きました。
 ホヤはモザイク卵の代表として知られ、近年、ホヤのゲノム解析が終了し、進化研究の面からの進展が期待されている。
 講演の前半はマボヤの発生過程と細胞運命決定機構について、後半はワカレオタマボヤの実験動物としての有効性について話をされました。
 7月28日(月)は「水界生態系における微細藻類の役割」という題で、海洋、湖沼などの水界生態系における微細藻類の役割についての話を聞きました。水の中の藻類の大きさを調べると、プランクトンネットの網の目を通過するような小さな藻類が大半を占めており、また、一次生産者として大きな役割を持っていることなどの話を聞きました。
 午後からは、近くの河川や池などの水の中の微細藻類の現存量を調べる実験として、水を細かなろ紙で吸引濾過し、有機溶媒で抽出してクロロフィル量の定量を行いました。
 右の写真はクロロフィルをエタノールで抽出しているようすを示しています。
 7月29日(火)は「動物の発生のメカニズム」という題で、動物の発生に関する最近の研究について概観し、そのしくみを理解するための講義を受けました。
 午後は実習中心の研修で、アフリカツメガエルとインドヒラマキガイの発生過程を実体双眼顕微鏡を用いて観察を行いました。数十分間の観察で細胞分裂が進み、ダイナミックな発生現象をみることができました。
 右の写真は発生の過程を観察しているようすを示しています。
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