美原高校の歴史③【高校建設に向けて】

遺構の範囲は、設定したほぼすべての調査区から掘立柱建物跡や溝などの遺構が検出され、
学校予定地のほぼ全域にわたることがわかりました。
そのため、学校建設予定地の発掘終了後には、文化財の保護上、建設予定地全域について遺構保存のため校舎敷地の配置について検討されました。そして、敷地の北部にある池や山を残し、当時 一般的だった並列した二棟を渡り廊下でつなぐH型の校舎配置をやめ、遺構密度の低い用地の北側に普通教室棟と特別教室棟をL字型に配置するとともに、遺構を傷つけないように用地全体に盛り土を施し建設することになりました。
また、プールについても特別教室棟横に据え置き式で建設するなど、遺構の保存について十分に配慮した工法や設計変更により、翌年の昭和51年4月の開校をめざして学校建設を進めることになりました。