「先週の2月10日にな、高等部の普通科で弁論大会がありましてん」
「ほう、弁論大会でっか。ワシも生徒の頃に出たことがおまっせ」
「へえ、何について話しましてん」
「そんなん覚えてまっかいな。そんな昔のこと」
「まあ、全国盲学校弁論大会も今年度の大会が93回やったから、ほんまに歴史があるもんな。ワテはこの弁論大会をいつも楽しみにしてまんねんで」
「そら何でや?」
「みんな、いろんな思いを一生懸命話してくれるねん。そら、これまでのつらかったことを話してくれる生徒は、勇気のいるこっちゃで、ほかにも楽しいこと、夢のあることなどそれぞれの思いを話してくれるねん。中には涙流しながら聞くものもあるねんで」
「せやな、ワシは話したんは、ハンカチはいらん話やったわ」
「北やんがそんな泣かせるような話は想像がつかんな」
「失礼やな」
「この普通科弁論大会は、校内弁論大会、近畿盲学校弁論大会を経て全国盲学校弁論大会につながる入り口やねんで」
「それで生徒たちの弁論はどないでしたんや」
「まだ原稿を見ながらの生徒もいたけど、内容はみんななかなか良かったで。ここで一人ひとりのことは言えんけど4、5人は近畿大会に出ても、ええ成績を取れるぐらいの出来やったで」
「そら、大したもんや。レベルが高いんやな」
「先生がちゃんと指導してくれてるからな」
「ところで、校長はんは弁論大会に出たことおまんのか?」
「ワテはいつもカミカミやさかいに、出たけどあきまへんでしたわ」
おわり
