(第28話)インクルーシブ教育の陰で (その2)

「まず、本人から何があったか聞いてみるのが一番やけど、でも言ってくれへんかもしれん、担任の先生に相談してみるのも一つやけど、担任の先生も把握してへんかもしれん、けど、とにかく何が原因で学校に行きたくないんか調べて対処することやな」

「まずは原因を調べるねんな」

「前回でも話したけど。盲学校の弁論大会では、そういった子が盲学校に来て明るく生き生きと学校生活を送れているってのが多くあってん。ワテも盲学校に長くおるから、そういった子は何人も見てきているねん」

「せやな、みんな明るく活発になる子が多いもんな」

「ワテは、本来の明るく活発なところを取り戻してほしいねん」

「そんなら、そういった子はみんな視覚支援学校に来たらよろしいやんって話でっか」

「校長としてはそうやと言いたいけど、インクルーシブ教育システムをもっとよくしていかないとあかんわな」

「どのようにしたらええと思ってまんねん」

「そら、大学の先生や文部科学省や教育委員会でいろいろ考えてくれてはるねんやろけど、制度や法律、カリキュラムの壁があるんかも知れんわな。そういったこと抜きに言うと、学校間の行き来をしやすくするといいねんけどな。特に子どもの成長の時期に必要な事ってのがあるねん。例えんば、小学校に入ったときに点字やそろばんを早く使えるようにならないといかん。こういった時期は視覚支援学校で集中してやったほうがええと思うで。でもある程度の時期が来たら地域の学校でいろいろな子どもと関わるのも重要や。地域の学校で何かあっていかれへんようになったら視覚支援学校に戻ってきたらええがな」

「何かそこらへんは、一回入ったらその学校にずっとおらなあかんっていう意識が強すぎるんやろな。親も、先生も、社会も」

「これはワテの考えやのぉて文部科学省も多様で柔軟な特別支援教育って言ってることなんやけどな」

「せやったら何で出来まへんねん」

「いろんな壁がありまんねやろな。でもやろうと思ったらできると思いまっせ。子どもにとって一番ええのはどうあればええのかって学校も保護者も子どもにとって一番いい方法を見つけることやな」

「でも子どもの気持ちを聞かんといかんわな」

「それが一番大事やな」

次回へ続く