第11話 〜 山岳部編 〜
ハヤトが見たのは、向こうを歩いている一人の生徒。しかし背負っているリュックがおかしい。明らかにデカイ。
ハヤト「なんじゃありゃ!?」
レナ「もしかして、山岳部じゃない?」
ハヤト「山岳部?」
レナ「ほら、2階の渡り廊下の向こうにあるやん。『山』『岳』『部』って貼ってある部屋。」
ハヤト(し、知らんかった···)
「······せっかくだし行ってみる?」
レナ「中学には無かったし新鮮そうやんな。行ってみよか!」
渡り廊下の真正面にある山岳部。 入ってみると·····
部員「おっ、来た!」
レナ「こんにちは~。見ていってもいいですか?」
部員「どうぞどうぞ」
ハヤト「うわ、すごっ!」
壁に並ぶ大きなザック、教科書を全部入れても余裕があるだろう。その隣にはピッケルやロープが掛かっている。
ハヤト「山岳部って、どんな活動をしているんですか?」
部長「そうですね、大体月に一回ほど、週末を利用して近畿の山々に登りに行きます。またその為の体力作りとして平日はトレーニングをしています。」
部員1「山は1000mぐらいが多いかな。テントで泊まるし、食事もカレーなんかを自分たちで作るから、楽しいよ!」
部員2「それと、夏には合宿があって、4泊5日で日本アルプスに登ります。高度2700mで寝泊まりする合宿とか、他のクラブじゃ無いでしょう?」
ハヤト「うおぉ~!なんだか面白そう!」
レナ「でも、登るのとか大変そう···。」
部長「そんなこともないですよ。体力は要りますが、基本歩きですし休憩も入れながらです。」
部員2「僕は中学で文化部に入ってましたし、先輩に女子部員もいます。」
レナ「それなら大丈夫、かな?」
部長「後は、大会なんかもありますよ。」
ハヤト「登山の大会なんてあるんだ!?」
部員1「皆にそれ言われる(笑)」
レナ「速さを競ったりするんですか?」
部長「そうです。他にも、テント立てとか、天気図の正確さなどの技術面でも競います。」
レナ「そういうのもあるんですか!」
部長「山岳部は、他の運動部よりも協力する事が大事な部活です。仲も良く、他のクラブではできない経験ができます。」
部員1「ぜひ来てね!!」
二人「はい、ありがとうございました!」
ハヤト「なんか凄かったな、山岳部」
レナ「うん!」
ハヤト「次はどこ見に行く?」
山岳部を後にする二人。次に向かうのは果たして·····?
第12話に続く...
(記載-山岳部顧問 藤板)