第31話 〜合氣道部編〜
男子バスケットボール部の仮入部を終えた2人は、黒い袴を履いた生徒が体育館に入って行くところを見かけ、体育館1階へと向かった。
レナ「さっきの袴の人、どこ行ってんやろ。」
ハヤト「あっ、廊下の奥の方の部屋に電気ついてるからそこちゃう?ん?あの部屋畳敷かれてる?」
レナ「畳ってことは...柔道部とか?」
ハヤト「柔道は袴なんて履かんやろー」
副部長「おおっ、もしかして仮入部?」
ハヤト「はい、今色んな部活を見て回ってて...」
レナ「袴を履いてる方を見かけて気になったので。ここは何部なんですか?」
部長「なるほど。袴かっこいいよね!私たちは合氣道部。とりあえず中にどうぞ。あっ、入る前に靴下は脱いでもらってもいい?畳の上は裸足でってルールやねん。」
副部長「ようこそ合氣道部へ!合氣道部員は2年生23人、3年生13人。ちなみに男女混合の部活で、女子が23人、男子は13人です。火曜日〜金曜日の放課後、ここ柔道場で練習しています。勉強との両立がしやすい部活で、生徒会活動をしている部員も多いです。」
レナ「武道やのに女子部員が多いのは意外です!」
部長「合氣道の特徴は相手の力を利用することで、力のあまり強くない女子でもかっこいい投げ技ができたりするねん!男子も女子も大歓迎です。」
ハヤト「柔道なら体育でもしたことあるんですけど、合氣道は何となく聞いたことあるくらいで...」
副部長「今の部員のほとんどが入部した時はそんな感じやったから大丈夫やで。先輩が教えるだけじゃなくて、週に一回外部の先生がいらっしゃって教えていただくねん。実は合氣道って勝ち負けがないから試合はないんやけど、演武大会や昇級試験、そして畷高祭の演武に向けて技や作法を身に着けていくよ。」
レナ「作法か...。なんだか堅そう。」
部長「練習はもちろん真面目にするけど、部員同士の仲がめっちゃ良くて、きっと想像よりずっと和気あいあいとして楽しい部活だよ!イベントごとも多くて、あだ名決め会や他校との合同合宿などなど...。」
ハヤト「あだ名決め会?なんだか気になります。」
副部長「今日は色んな部活を見て回ってるから時間がないかもしれんけど、とにかく雰囲気が良くて楽しい部活だから、ぜひまた仮入部に来てな!」
部長「今日はありがとうございました。」
ハヤト・レナ「ありがとうございましたー!」
ハヤト「あと行ってないんはどこやろ?」
レナ「あっ、あそこじゃない?」
次に2人が向かった部活は...
(記載 - 合氣道部顧問 末吉)