令和3年度 2学期始業式お話

8月30日(月)二学期の始業式を放送で行いました。大阪でも非常に感染がまん延し、緊迫した状況ですが、現状をしっかりと見据えて、前を向いて進んでいきたいと考えています。

 おはようございます。今日から全学年が登校、2学期のスタートです。学期の始業式の決まり文句として「元気な顔の皆さんと会えて嬉しい」という言葉がありますが、今日時点で、陽性の生徒が複数名、濃厚接触で出席停止の生徒が20名程度いまして、皆さんの教室も空席があるのではないでしょうか。本校では、一学期の終業式も学校休業で6日遅れましたが、一か月たった今、さらに緊迫した状況となっています。今教室に掲示いただいていますが(上記図)

 先週6日間で、延べ83校が、学校休業を発表しています。また昨日も新たに16校が休校になっていますので、この一週間で延べ99校が、学校休業の発表をしたことになります。発表のルールは、学校休業を行うところなので、陽性者が確認されても、疫学調査の結果、影響が、例えば部活動に限定されて学校休業に至っていないところは、発表されないので、実際には、もっと多い学校・高校生がり患している可能性があります。登美丘高校でも、夏休み中に、生徒のり患が確認されましたが、疫学調査の結果、その生徒が夏休み中で、接触が部活動だけだったので、部活動の活動だけをストップしたクラブが複数あります。

 陽性になってしまった生徒は本当にお気の毒ですが、一つお礼があります。保健所の方の感触では、保健所の疫学調査に本校生徒は、きちっと答えてくれて、的確な状況がわかり判断が下せたようです。

 その結果、影響の範囲をしっかりと特定できて、学校休業にならなくて済んで、例えば野球部は最後の公式戦ができ、吹奏楽部はコンクールに2度出場できて、地区大会で代表金賞・府大会で銀賞をいただけたし、ダンス部は全国大会に出場でき、3位の演技ができました。さらに3年生は、8月20日に、昨年の宮古島の修学旅行から流れ流れての校外学習が実施できて、思い出を作ることができました。陽性になってしまっても、いろんなところでいろんな人と外食せず、しっかりマスクをしてくれて、保健所に「人に移す心配がない」と判断してもらうことができました。ありがとうございます。

 さて、2学期です。もう一度学校休業の図を見られるでしょうか。一つの学校は、教職員や関係会社の人を入れて一校約1,000人です。このデルタ株は、家庭内感染は本当に移るので、登美丘の関係者、家族を入れて3,000名、その中の誰か一人が、どこかからコロナが移ると、陽性になり、結果およそ3日の休業になります。しかも知っているようにデルタ株は熱も出ますし、よく移ります。なので、今回は、自分を守るためにも、人を守るためにも、いつもに増して最大限の防御をしましょう。

 この夏、保健所と数多くやり取りをしていまして、やはり大切なことは、とにかくまず「マスク」をしっかりとしていることです。

 マスクを外さざるを得ないときがあります、一つは食事、これはもう、本当に「黙食が絶対」です。黙食をしていなければ、濃厚接触確定で14日間さようならです。というか移ります。学校帰りの集団買い食いも一発アウトなので本当にしばらく我慢ください。

 もう一つは、熱中症対策として、マスクを外さざるを得ない、体育とかクラブ活動です。その時は「広めのソーシャルディスタンス」です。「一歩後ろ」でお願いします。

 そして、少しでも体調に違和感・発熱とか倦怠感とかがあれば、勇気を持ってお休みをしてください。学校でそうなっても家に帰りましょう。登美丘の子は、多少しんどくても、登校すると言われていますが、ここは、学校に行きたい気持ちをぐっとこらえて、連絡の上、休んでください。(これは出席停止で、欠席にはなりませんので安心ください)そして様子を見てなお、おかしければ、お医者さんに診てもらいましょう。よろしくお願いします。

 2学期も行事がたくさんあります。自分と家族、友人を守るために、「マスク・黙食・ディスタンス」でお願いします。陽性になっても、濃厚接触者がいなければ、人に移すリスクは減ります。よろしくお願いします。。

 と、緊急事態宣言中でもあり、「守り」の話をしましたが、次に「攻め」の話も致します。

 コロナで失ったこと、できなくなったことはたくさんありますが、できるようになったこともあります。

 例えばICT。グーグルクラスルーム。今、皆さんのスマホに、HRクラスと全ての教科のクラスが入っていて、思い立てば、いつでも先生と連絡が取れます。これは今までになかったことです。そして、クラッシー動画。5教科300の学習動画が、皆さんのスマホに入っています。いつでも勉強ができます。さらにギガスクール構想。先週、1000台のパソコン(クロームブック)というものが学校に納品されました。一人一台端末時代の幕開けです。9月中旬には、みなさん一人ひとりにパソコンを貸し出します。楽しみにして下さい。学校の授業で、そして家でWI-FIをつないで大きな画面で勉強ができるようになりました。これも、コロナがなければ、今年ではなかったでしょう。ICTが学校に入ったことによって、授業の仕方も今後大きく変わるでしょう。

 但し前提として、気を付けていただきたいこともあります、これらは手段であって、それを大きく活かすもそうでないのも皆さんの人としての根っこの部分が、より大切だということです。

 一つの例として、私がこの、ICTの手段の活用方法で、登美高らしくて面白いと思っているのは、生徒会執行部が学校に提案して、実現したグーグルクラスルームの「全校生徒」のクラスであり、そこに生徒会執行部が発する「オンライン目安箱」の設置です。今年の生徒会執行部のスローガンは、つくろう学校(トミオカ)、支えあおう青春(アオハル)'で、執行部は、「生徒が主体の学校運営」を目標としています。~中略~ その行動指針として、生徒の様ざまな意見を集めて、それを学校生活に反映していきます。とのことです。

 今まで、職員室前に設置されていた目安箱には、お手紙があまり入っていなかったとのことで、このICTの変化をうまく利用して、「生徒が主体の学校運営」ができたらいいなと僕も思っています。みなさん、どうぞ意見を入れてください。ちなみに全校生徒のクラスルームは、後50人ほどが入っていないので、「あっ僕入ってないわ」という方は早くお入りください。僕からも情報を入れますので、よろしくお願いします。

 この後、場合によっては、すぐに学校休業の連絡をすることになるかもしれません。また、緊急放送でお話しすることもあると思いますが、この2学期、「守り」と「攻め」で全力を尽くしていきましょう。こういう試練の時は、人間力を磨くチャンスです。いざという時、「強いから優しい」登美高生でいられるように、心がけてくださいね。以上で始業式の言葉と致します。