令和3年度二学期終業式 式辞

12月24日(金)二学期の終業式をZOOM配信形式で行いました。視聴覚教室から配信し、表彰生徒は集まってもらい、授与の様子を、各教室で見てもらいました。以下文面です。

みなさん こんにちは、校長の山本です。

昨日まで、終業式を2年ぶりに3学年そろって体育館で行う予定でしたが、大阪でオミクロン株の市中感染が確認されたということで、残念、ズーム形式での終業式となります。また来年を期待しましょう。

さて、今日は2学期の終業式。昨年に続いて今年も様々な事があった2学期でした。

 1学期の終業式に313人だった大阪の感染者数、8月1日に890名、20日には2,585名になりました。本校でも、夏休みから複数の生徒が感染して、緊迫した夏休みでした。その20日には3年生が、修学旅行から変わって変わったネスタリゾートへの遠足もありましたが、不安を感じてお休みした生徒も多かったです。その中での2学期のスタートでした。

 2学期がスタートし、9月1日には3,004名、1週間持たずにまた本校も4日から7日まで学校休業を余儀なくされて、登美高名物の学校祭も先行きはとても暗かったです。でも先生方があきらめずに工夫して下さって、5日間の分散にはなりましたが、9月15日から11月13日にかけて『リトライ!登美高祭』が開催できました。体育祭初日の生徒会長の岸本さんの、「悔しくて悔しくて悔しくて、もう悔しい、でもこのまま終わるのはもっと悔しい、思い出の良し悪しはいつだって私たちの気持ちと行動次第なのです。だから最高の学校祭にしましょう」という校内放送を聞いて、胸が熱くなりました。生徒のみなさんも教職員の先生方も、最高の学校祭をやりきって下さいました。ありがとうございます。

 今回、2学期を走りきるに感じたことの一つをお話しします。11月25日にロケのあった関西テレビ「ちまたのジョーシキちゃん」の事です。今まで、例えば「このクラブの全国大会に向けた練習を取材させてください、とか、先日実施された交換留学の様子について撮影させてください」というものはありましたが、「ロケをするので意見を集めて、登美丘高校ならではの素敵なジョーシキを教えてください」という形ははじめてでした。正解のある問題を解くのではなくて、納得解を自分で作る時代と言われて久しいですが、取材でもそうなってるんだと感慨深かったです。時間もなくて、とにかく登美高の魅力を自分たちで考えないといけない。しかも、よそにもあるやん、とかいうのはだめで、さらに、特にうちに興味のない人も喜ぶエンターテイメントが求められるというハードルの高いものでした。今回は、生徒の皆さんにアイデアを出してもらって、テレビ局と一緒に考えました。僕も考えてアイデアをなん個か出したんですけど、「エンターテイメント的に面白くない」と却下されて、だけどテレビ局が出すアイデアも、「マドンナ探し」とか「カップルインタビュー」とかそっち系が多くて、なんかどーもその後のSNSでの誹謗中傷とか考えると怖くて、こちらが断ったりしました。さらに、私学ロケが4校続いてから初めての公立高校のロケで、前の学校たちのウリが「イオンモールのようなきれいな校舎」とか「全面人工芝のサッカーコート」とか「全国9連覇中のクラブ」とかが放映されるなかで、うちの生徒の投書は、「雨が降ると雨漏りする」とか「天井に穴が開いている」とか「視聴覚室の椅子がバキバキ」とか、「チャイムが実態とあってない」とかなかなか厳しい話が多かったです。(あっそこは直すようにしますね) でも、その中で「生徒が考えた学校祭の友ゲッチュというものがあって、これで学校祭時に友達になれる。・・(これは15年以上続く歴史あるものです)とか、先生と生徒の仲が良いこと、=「先生も必ず参加する学校祭のプロモーションビデオがある」というのは、登美高ならではの素敵なジョーシキだなと思いました。

 僕は登美丘高校が、魅力にあふれている学校と知っているのですが、他の学校では見ない魅力、しかもうちの事を知らない視聴者から見ての魅力というのを考える機会になって勉強になりました。

 社会に出たときに大きく求められる、「オリジナリティ・独自性」って何だろうということを再認識した一週間でした。みなさんも、「わたしらしさ、独自性は何か」をぜひ意識してみてください。

 ロケは一日あったので、どれをディレクターが選ぶかはわからないのですが、「登美丘の素敵なジョーシキ」は1月7日(金)にオンエアーのようですので、楽しみにしてみましょう。

 そして、3年生のみなさんは、いろいろあった登美丘高校生活もあと少しになりました。1年生の終わりから始まったコロナで、悔しくて悔しくてもう悔しい学校生活でもあったと思いますが、岸本生徒会長の言葉「思い出の良し悪しはいつだって私たちの気持ちと行動次第」ということなので、特に、年明けに受験のある人は、この冬休みにとにかくやり切って、最高の高校生活にしましょう、応援しています。

 連絡です。その3年生の方にも是非ご覧いただきたいのですが、この11月8日に、岡山大学の中山先生と、東京大学の西岡さんに学校に来てもらって、「登美丘高校×非認知能力×ドラゴン桜」と銘打って、学年ごとに講演をしてもらいました。それぞれの学年に合わせた素敵なお話をしてもらったのですが、そのエッセンスをまとめて30分に圧縮した動画が本日出来上がりましたので、グーグルクラスルームの「全校生徒」に送らせてもらいます。受験を目の前にしている方にも、クラブで目標を設定して頑張っている方にも、役立つ内容になっていますので、冬休み、ぜひ目を通してくださいね。何かを変えたいと思っている人にとっては、チャンスになると思っています。ご覧ください。

 

 最後の最後に、世間はクリスマスで華やいでいますが、決して心が華やいでいる人ばかりではないと思います。悩みのある方は一度、悩み相談窓口、例えば子どもSOSダイヤル0120-078310、 0120 のゼロ ナヤミイオーに電話してください。いいこともあると思います。24時間だそうです。それかホームページに書いてある登美丘高校の保護者生徒窓口のgmail. これも年末年始はありませんので、困っている人はメール下さいね。

はい、盛りだくさんお話ししました。昨年は始業式が1月5日と短い冬休みでした。今回は11日とゆっくりします。コロナの収まっている今のうちにゆっくり休んで英気を養って、また11日に元気な顔でお会いしましょう。

保護者の皆様も長かった二学期、ご支援をありがとうございました。良いお年をお迎えください。