冬休み前全校集会

 平成28年12月22日(木)4限目終了後、体育館で冬休み前全校集会を行いました。私からの挨拶は下文の通りです。

 皆さん、こんにちは。

 皆さんは、後期に入っても着実に頑張ってくれたし、私も楽しかった。2年生の修学旅行の付き添いも楽しかった。また、「槻の木 NEXT STAGE」の大阪ガスの本社ビル訪問でも良い話を聞かせてもらったし、京都大学の阪上教授の物理の話も面白かった。阪上教授の話では、振り子の途中にジョイントがあって、ジョイントからも振り子となっている、または振り子の先に振り子が付いているとも言える二重振り子について面白かった。二重振り子を振り出すと、その振り子の軌跡が予想できない、振り子が暴れたような動きをする。この状況をカオス(混沌の状態)と言うらしい。二重になった振り子でさえ、そうなのだから、いろいろな力の作用がある天気や気象など予想するのは至難の業なのです。だから、世の中はカオスであり、今よく言われる「答えのない問題」で満たされているとも言えます。

 そのような、混沌とした世の中を切り開くには、私がいつも言っているタフさ(根性と言ってもいい)や想像力がいます。

 タフさの話では、たとえば安倍首相が12月26日にハワイの真珠湾に慰霊に行くそうですが、11月の中旬にはトランプタワーでトランプ次期大統領と会っています、よくよく考えますと8月下旬にはリオオリンピックの閉会式でマリオの姿で現れています、5か月で3回外遊しています、タフですね。しかし、実はそれ以上外遊しています。なんと最近5か月で10回も外遊しているのです。APEC(アジア太平洋経済協力)でペルーのリマやG20で中国の杭州やアフリカ開発会議でケニアに行っています。肉体的にタフですが、精神的にもタフです。一日に10か国と首脳会談や3回のスピーチや晩餐会や昼食会など終わったら夜の12時を過ぎていたなんてザラにあるわけです。安倍首相は事に当たるに際して、深呼吸をするらしいのですが、やはり緊張しているのです。その緊張がタフな安倍首相を作ったのです。

 一方、想像力ですが、人間は想像した事を実現してきた歴史をもっています。何百年かけて実現したもあります。恐ろしい事もあります。原子爆弾なんか、キュリー夫人によってラジウムの崩壊でエネルギーが放出されると分かってから、なんと50年で原子爆弾を作っています。それは、キュリー夫人が原子爆弾を作りたいと思ったのではなく、他の科学者が原子爆弾製造のプロセスが早くしっかり分かったのでしょう。皆さんには、こうしたい、こうなりたいと思う想像力を目標に変えてもみたらどうでしょうか。まず、目標を定め、フォーカスをかけ、そのプロセスがはっきりとして具体的であれば、ほぼ実現したと言えるのではないでしょうか。

 この話で、タフさについては、3年生に言えると思います。今のこの時期、心の持ち様で大きく変わります。慌てて毎日の勉強の仕方を変えないようにしてください。想像力の方は、1・2年生に言えると思います。まずはしっかりと目標を定めてください。また、実現のために何をしなければならないか具体的なプロセスを考えてください。一年の計は元旦にありで、ちょうど目標を考えるに良い時期です、しっかり考えてください。

 皆さん。1年間お疲れさまでした。来年が皆さんにとって実現の年になる事を願って挨拶とします。

(以上)

 この後、数学科の井上裕貴先生から、社会科の岩本先生からお話がありました。

 皆様も、良いお年でありますように願っております。