平成29年度 前期 終業式

 平成29年9月28日(木)午前8時15分より体育館において、平成29年度 前期終業式を行いました。私の挨拶は下記の通りです。

(挨拶)

 皆さん、おはようございます。早いもので平成29年度も半年が終わりました。皆さんにとって、どのような前期でしたか。私は、充実した時間を過ごすことができたと思っています。入学式・始業式を経て、勉強はもちろん前期は学校行事がありました。体育大会、文化祭、後夜祭もありました。たいへん充実した質の高いものでした。また、学習においても土曜講習、一日勉強会、模擬テスト、夏期講習がありました。もちろん、並行して部活動でがあります。その間を縫うように3回の定期考査がありました。まだ、あります。「槻の木 NEXT STAGE」で京都テルサを訪問しました。タイの交流生を迎えました。オーストラリア、韓国にも行きました。後期は、神戸大学や龍谷大学、大阪歯科大学に行きます。これら全てに参加はしなかったと思いますが、皆さんの多くはこれらを実行・体験した。6か月だけれど、かなり積みあがった。皆さんなら出来る。さらに、もっと出来るような気がする。

 この中で、あえて印象に残ったものを上げるとすれば、タイの交流生です。わずか3名で付添教員もなく来日しました。ある種無謀かもしれない。日本への到着は深夜ということで待合室で休息を取ったそうです。それから3週間、交流生はいつも挨拶を行い、いつも笑顔でした。また、どのような事にも興味を切らさない。そして、英語のプレゼンも見事でした。何よりもバイタリティーがあった。生命力があった。私は、このように生徒を育てたいと思ったし、学校にはバイタリティーが必要と確信しました。私は、学校で一番大事なものはバイタリティーだと思います。どんなにふさぎ込んでも、失敗しても、試合で負けても、学校に来れば元気になる。そんな明るく元気でエネルギッシュな学校、そんな太陽やエンジンのある学校が私は好きです。

 私は、以前槻の木高校を昔大阪にあった適塾のような学校にしたいと言いました。福沢諭吉を輩出しています。福沢諭吉も適塾の時が最も勉強したと言っています。自伝には適塾の学生の時期に熱病になった。寝なければならないと思った。そして、枕を探したが、見つからない。よくよく考えるここ1年間、布団を敷いて、枕を使って寝たことがなかった。机に伏せ、床柱を背に寝ていた。皆さんにそこまでしてくださいとは思っていませんよ。それは、月6回輪読のための勉強です。10ぐらいのグループで外国の本を訳していくわけです。訳の結果は、皆で○△×をつける。○が多かったら訳がうまいとなるわけです。そして、その○の多いものが塾長、皆の先生になるのです。緒方洪庵はこの場にはいません。福沢諭吉は塾生になってから、およそ半年で塾長になりました。先ほども言いました、半年でも十分に積みあがる。しかし、自伝では勉強の目的について、目的はないと言っています。大坂の学生は優秀で、江戸(東京)の学生はだめだ、東京の学生は勉強で出世や仕事に就こうとしている、だから駄目なんだと言っています。

 しかし、福沢諭吉に果たして目的や動機がなかったかと言えば、私はそうではないと思います。あの鎖国の時代に外国の書物を読むことで世界を垣間見る事ができた。今で言えば世界旅行をしているみたいかもしれません。勉強に没頭できたのも、そのような理由があるのかもしれません。でも、目的なしと言っていた適塾の塾生は福沢諭吉は慶應義塾大学を創設し、大村益次郎は明治政府の陸軍を創設し、北海道の開発に努めた者、東京大学の医学部創設に尽力した者など、後の明治時代を作り上げた逸材がここから輩出されます。また、適塾も大阪大学の母体となります。

 3年生から今目的なしなど言われると困りますが、1年2年は今、まず学ぶことに没頭する、部活動に没頭する、人とも交わりに没頭する時期だと思います。6か月没頭すれば形になる。そんな後期を期待して挨拶とします。

私の挨拶の後、生徒指導課長、学習指導室長、そして部活動表彰がありました。今回の部活動表彰は剣道部でした。

剣道部の表彰です。