2月上旬の植物
1月の中旬を過ぎるころから、田畑の手入れが始まり、枯れ草は倒されて焼かれていく。
1月の地面に比べて2月の地面はずいぶんと見晴らしが良い。
この時期に葉を広げている野草のほとんどは、春一番に花を咲かせる種で種数は多くない。初心者が植物観察を始めるには、
1年中でもっとも植物相が質素なこの時期が最適であると思う。季節が進むにつれて、観察できる植物の種数が増してゆく。イネ科植物が多数出現する5月には、植物相が一気に多様になる。
初心者は種の同定が困難なイネ科植物の多い時期を避けて、イネ科以外の秋の野草が咲く頃に観察するとよい。年間の植物相の変化が頭に入るには、最低2年間の継続観察が必要であろう。
昔の人が当たり前のこととして引用した歳時記の世界はとても教訓に満ちている。高槻市で撮影。