(4)ショウガ亜綱


パイナップル目とショウガ目からなる。前者はパイナップル科からなる、花は多くが放射相称で、がく片3、花弁3、雄しべ3+3、雌しべを基本とする。後者の葉は大きく、太い中軸から多数の平行脈を分出する羽状平行脈理をもつ。花の構成は基本的にパイナップル目と同じだが、多くは著しい左右相称花や非総称花となる。ショウガ科・カンナ科・クズウコン科などでは、不稔(受精能力のある花粉をつくらない)の雄しべが花弁化するのが特徴である。バナナは熱帯にもっとも広く栽培されている果樹でショウガ目バショウ科に属する。パイナップルはブラジル原産の常緑多年草である。


バショウ科 Musaceae

バショウ

バナナは熱帯に最も広く栽培されている果樹で、インド・ブラジル・フィリピン・エクアドルでの生産量が多い。バナナはマレー半島原産のムサ・アクミナタ群とフィリピン原産のムサ・バルビシアナ群と両者の雑種群からなる。野生種のバナナの果実には種がいっぱい詰まっていて食用に適さない。種なしバナナはおよそ5000年以上前に、アクミナタの中で種子をつけない個体が見つかり、その後この系統を人類が育てて、広がったと考えられる。





ショウガ科 Zingiberaceae

ショウガ科の栽培植物

多年草、茎は通常葉鞘につつまれ、肥厚(ひこう、分厚く太る)する地下茎がある。花は総状又は穂状花序をつくり、いちじるしい苞がある。がくは筒状。花冠はろうと状で3裂し、通常うしろの1裂片は大きい。雄しべは1個だけ完全で他は退化。仮雄しべは唇弁状となって大きく前方に伸び、2〜3裂する、子房は下位で3室。和風料理にスパイスとして欠かせないショウガはショウガの塊茎をすりおろす。ミョウガは料理のつま、薬味として使われる。