「地域」「多様性」「誠実」~バトンをつないで~

大阪府立金剛高等学校創立40周年に際し、金剛高校を支えていただいた全ての方々に厚く感謝申し上げます。

金剛高校は、当時の富田林市の人口のほぼ半数近くの3万5千の請願署名など、約10年にもわたる地域の保護者方々の地元校誘致活動が実現し、1980年4月に府内で134番目の高校としてスタートしました。金剛高校の名前の由来も富田林市内4中学の生徒会で募集し、一番多かった「金剛」が命名されたものです。地元では「金剛高校を育てる会」が結成され、金剛高校を地元校として「よい」学校にしたいとの熱い願いのもと、生徒たちは成績の高低に関わらず自分たちの手で金剛高校を作ろうと入学してきました。

以来、歴代の管理職、旧職員、PTA、地域のみなさまのご尽力のおかげで、13,495名の卒業生を送り出して参りました。卒業生たちは、金剛高校を支える応援団として、今もなお、温かいエールを送り続けてくれています。

金剛高校は、現在、過渡期にあります。「行ける学校から、行きたい学校へ」を理念とする高校改革の流れの中で、金剛高校は2004年度に普通科総合選択制に改編し、「人文」「生活文化」「国際」「生命科学」「理数」の5つのエリア制の中でアクティヴな学び、多様な進路を保障してきました。また2015年度からは、「ともに学び、ともに育つ」理念を体現する共生推進教室が本校に設置され、今年度5年目を迎えました。そして高校再編整備計画により、2018年度本校は普通科専門コースに改編され、2年次から文系、理系と生命科学専門コース、地域コミュニケーション専門コースに分かれて、進路に応じた学びを展開することになりました。現在、38期3年生が普通科総合選択制、39・40期の1・2年生が普通科専門コース制で学んでいます。

金剛高校は設立の経緯から「人権尊重」を核に「地域性」と「多様性」を特長とする学校です。この特長が「地域社会に貢献する、自立した人を育てる」ことを本校のraison d'être(レーゾンデートル)存在理由とし、「地域社会との繋がりや人との出会い、多様な学びを通じて、主体的に学び、自らの人生を切り拓くたくましさを育み、地域社会を支える人づくりをめざす」ことを本校のmission(ミッション)使命とします。本校のアドミッションポリシーも①本校の特徴や特色を理解し、目標を持ち、主体的に学ぶことができる生徒②日々の学校生活を大切にし、粘り強く地道に学ぶことができる生徒③互いの違いを尊重し、ともに学びともに育とうとする姿勢を持つ生徒④学校行事、部活動等に積極的に参加し、地域や社会に貢献できる生徒⑤規律正しい生活ができ、進路実現に向け、果敢にチャレンジする姿勢を持つ生徒、であります。

変化のスピードが激しく予測が困難な社会状況にあって、今後必要とされる学力は「知識」「技能」だけではなく、「思考力」「判断力」「表現力」に加え、「主体性」「多様性」「協働性」です。本校の教育課程は「社会に開かれた教育課程」を先取りし、ICTの活用や実習、グループ学習、発表の機会を、授業や総合的な探究の時間、学校行事で取り入れ、「表現力」「主体性」「多様性」「協働性」を育成しています。

この間、制度上の改編はありましたが、金剛高校のraison d'être(レーゾンデートル)とmission(ミッション)は不変です。現在、改編さ中の過渡期にあって、金剛高校の存在理由と使命を如何に堅持し深化させるかが、大きく問われています。

金剛高校の生徒たちは、「真面目」で「素直」、そして人に「優しい」。「誠実」です。学校が「好き」で、生徒たちどうし、生徒と教師は「信頼」で結ばれ、「心」が開かれてあります。この金剛高校の「よさ」をこれから先も「学校文化」として持ち続けることを願っています。"金剛高校"と聞いて、温かく、優しい、誠実な仲間や先生方の"顔"が浮かんでくる、そんな学校でこれからも在り続けて欲しい。

40周年を機に、金剛高校が、その名の通り、一人ひとりの個性が輝き、学校全体が更に輝くよう願って止みません。今後とも金剛高校へのますますのご支援をお願いします。

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