本日で、第1学年(45期生)の1年間の全ての実験を終了しました。
第1学年では、化学基礎で全15回の演示を含めた実験を行いました。
最後の実験は、第3章 「酸化と還元」の「金属のイオン化傾向」です。
4種類の金属(亜鉛・鉄・銅・銀)を用いて、
「金属樹の析出」と検流計を用いた「電子の移動」の二つの観点から、
金属のイオン化列が正しいのか迫りました。
最初に注意点や実験の目的を確認した後は、生徒たち自身が実験書を見ながら、
共同実験者と相談し、自主的に探究しました。
金属樹を生成するセットをしたら、析出までに時間がかかるため、
その間に検流計を使って電子の移動の向きを測定しました。
測定する2つの金属によって、検流計の針の動きに違いがあることに気づき、
イオン化列は均等に並んでいるのではないことを体験を通して知りました。
そんな気づきに盛り上がっていると、美しい金属樹が生成していました。
生成した金属樹をルーペでよく観察して、スケッチしました。
みんな、金属樹が枝のように伸びているという形をよくとらえることができていました。
生徒の中の一人は、検流計での測定中に金属樹ができていることに気づき、
「すごい!綺麗!」と、喜んでいてくれたようです。 嬉しい限りですね。
「実際にやってみなければわからない」「教科書にあることさえも疑う気持ちでいる」
体験したことこそが事実であり、それが財産だと思います。
長尾高校だからこその体験を通し、一人ひとりが成長していってもらえたらと思います。
以下は、銅線に析出した銀樹と亜鉛片に析出した銅樹の顕微鏡下での写真です。