本日(12月23日)、2学期終業の会を実施しました。新型コロナウイルス感染拡大の状況を考慮し、今年度初めて、リモートによる実施となりました。以下、校長あいさつの概要です。
早いもので、2学期終業の会を迎える時期となりました。今年度がスタートして9か月、新型コロナウイルスの感染拡大に気を付けながら、始業・終業の会とも集合型で開催してきましたが、今回は感染状況を考慮し、今年度初めてリモートで実施する運びとなりました。
コロナ対策が始まってからすでに3年が経とうとしています。なかなか終息しない状況に不安を感じることもある一方で、健康観察やマスク着用などの感染症対策が定着し、慣れてきている部分も大きいと思います。ただし、慣れが油断に変わらぬよう、引き続き気を引き締めて行動してほしいと思います。
2学期を振り返ると、1年生は初めての文化祭、2年生は修学旅行、3年生は進路の決定に向けて大切な時期を乗り切ってきました。今年度も残すところあと3か月。皆さんそれぞれの目標を叶えるため、次のステップに向けてどれだけ頑張って備えるかが大切です。素晴らしい冬休みを皆さん自身で作ってください。
最後に、この2学期に社会で起こった出来事のなかで、最も印象に残ったことを挙げます。サッカー・ワールドカップ・カタール大会における日本チームの活躍です。結果は残念ながら目標としていたベスト8には届きませんでしたが、驚いたのは、日本が属していたグループリーグE組の結果です。これまでの実績から考えると、決勝トーナメントに進むのは優勝経験のあるドイツ・スペインの2チームである可能性が高いとされていました。ところが結果は大方の予想に反して日本が1位通過となり、世界のサッカーファンを驚かせました。しかも、優勝経験のある2か国相手に、いずれも1点ビハインドからの逆転勝ちを収めたのです。私も一時は日本の敗戦を予感しましたが、結果は劇的な逆転勝利となり、大いに感動しました。
今大会では最終的にアルゼンチンが優勝しましたが、決勝戦におけるフランスの戦いぶりも素晴らしいものでした。フランスは、後半終了が近い時点で2点ビハインドと、非常に不利な状況にもかかわらず、相次いでシュートを決めて同点に追いつき、延長戦でも互角の戦いを繰り広げて3対3の同点とし、PKで惜しくもアルゼンチンに敗れはしましたが、最後までどちらが優勝してもおかしくない、白熱した展開となりました。
グループリーグの日本も、決勝戦でのフランスも、圧倒的に不利な状況からの挽回は、単に「運がよかった」という言葉だけでは片付けられないと思います。たとえ不利な状況であっても、諦めずに挑戦を続けたからこそ得られた結果ではないでしょうか。私は今回のワールドカップから、決してあきらめずに、可能性を信じて努力することで、夢を手に入れる可能性が高くなることを改めて学びました。
「やればできる」という言葉があります。もちろんやれば必ずできるというわけではありませんが、やればやるほど、できる可能性は確実に高まります。逆に、やらなければ絶対に可能性はありません。皆さんが今できることを、決して諦めずにやり続けること。このことにこそ、真の価値があると思います。
この冬休みと3学期、皆さんが諦めずに頑張りを重ね、少しでも夢に近づくことを心から願い、2学期終業にあたってのあいさつとします。