3学期終業の会

1年間の業を終え、3学期終業の会を迎えました。以下、校長あいさつの概要です。

いよいよ各学年最後の締めくくりの時期を迎えました。この1年間で、新型コロナウイルスをめぐる対応方法が刻々と変化し、この3月13日からマスク着用が個人の判断によるとされたところです。新学期4月1日からは、学校教育活動の実施にあたってマスク着用を求めないことが基本であると示されました。ただし、人が密集し、会話を伴い、換気が十分でないなど感染リスクが比較的高いような場面では、引き続きマスクを着用することが推奨されます。着用するかどうかは個人の判断になりますが、引き続き感染対策に留意しながら、皆さんそれぞれが気持ちよく過ごすことができるように心掛けてください。

さて、3学期は期間が短い分、一日一日の持つ意味合いがとても大きいので、毎日の努力を怠らないようにしようと始業の会で伝えました。そして、「終わりよければすべて良し」の言葉どおり、3学期を終えたときに皆さんの表情が笑顔であることを願いました。終業式に出席した皆さんは無事に進級を果すことができましたので、結果を残した意味では「終わりよければすべて良し」だったといえるでしょう。どうか自信を持ってください。

ただし、自信が過信にならないように気を付けなればなりません。自分を信じることは大切ですが、自分を信じ過ぎると油断に、さらには失敗へとつながります。それを防ぐために何をすべきか。私は、日々の努力こそが大切であると考えます。

ちょうど今、WBCが開催され、日本チーム「侍ジャパン」が快進撃を続けています。昨日(3月21日)の準決勝メキシコ戦では、「侍ジャパン」が6対5で劇的なサヨナラ勝利を収めました。そしてまさに今、アメリカとの決勝戦が繰り広げられています。(後記:日本チームは見事14年振りに王座を奪還しました!)過去を振り返ると、「侍ジャパン」は2006年の第1回大会、2009年の第2回大会で優勝を果たしましたが、そのときの優勝に大きく貢献したのが、大リーグ、シアトル・マリナーズで活躍したイチロー選手です。イチロー選手は、2004年にメジャーリーグで年間ヒット数の記録を破ったときのインタビューで、次のように答えています。「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」イチロー選手ほどの天才バッターでさえ、日々の努力をいかに大切にしているかを象徴している言葉だと思います。逆に言えば、努力のないところに結果は生まれないともいえます。

小さな努力をいかに積み重ねることができるか、それは皆さんの心掛けにかかっています。これから春休みに入りますが、決して気を緩めることなく、節度ある生活を送ってください。そして、どんな小さなことでも構いませんので、毎日何か一つでも、自分なりの努力を、自分が納得できるように重ねてください。すぐには結果が出ないかもしれませんが、たとえほんの小さな努力であっても、長く根気をもって続けることで、大きな成果へとつながるものです。どんなことでも構いませんので、自分を成長させるための課題を設けて、毎日少しずつ努力を重ねましょう。

1年間の学校生活の成果を得た皆さんが春休みを有意義に過ごし、4月の始業の会で決意も新たに新学年がスタートできることを願って、3学期終業の会のあいさつとします。

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