9月7日(月)放送集会

登美丘高校生徒及び保護者の皆さま。

 本日よりの授業再開に先立ちまして、生徒に経緯の説明と今後のお願いを話しました。保護者の皆様におかれましても、お話の趣旨に関しまして、ご理解とご協力をどうぞよろしくお願い致します。

おはようございます。

 本日から授業を再開するにあたって、今回の臨時休業に係る説明とお願いがありますのでお話を致します。

 先週9月1日に、生徒に新型コロナウイルスの陽性が確認され、3日間の臨時休業を行いました。大阪府の公立学校の休業としては26校目でした。また本校の2日後にも1校臨時休業しましたので、現在27校が休業措置をしたことになります。まず、再度休業のルールを説明します。教職員・生徒・関係業者に新型コロナの陽性者が確認されますと、保健所の指示に従うことになります。保健所が疫学調査を行い、濃厚接触者の特定、及び消毒個所の指導をします。その目安が3日間です。結果によって休業が伸びたり短縮したりします。また陽性者が確認されても、濃厚接触者が特定されずに、消毒も済んでいるなど、これ以上感染の危険性なしと判断された場合には、学校休業をしないケースもあります。先ほどの休業した27校に加え、5校程度、陽性者が確認されても休業しなかった学校もあると聞いています。

 本校の場合は、9月2日に保健所の疫学調査が入り、消毒指導と並行して、その段階で濃厚接触者は特定されませんでしたが、「念のため」一部の教員、生徒にPCR検査を実施すると指示を受けました。なので今日この放送を聞いている中にもPCR検査を受けた生徒もいます。その後、そのPCR検査の結果も踏まえ、再度、保健所の疫学調査も受けた上で、これ以上感染の危険性は認められないという判断が下されて、学校再開が、教育庁より示されました。また、今回本校においてPCR受験者=濃厚接触者ではありませんので、保健所より、陰性の方は行動制限なしに学校活動に復帰して問題ないとされています。一方で、陽性などでしばらく学校を休まないといけない方は、授業が遅れないように、オンラインで、基本時間割に沿って授業課題を行うことになっていることもお伝えします。

その前提で、3点皆さんにお願いがあります。

 1点目、陽性者の詮索をしない、そして差別をしないということです。今回、陽性の方は、同居のご家族が、職場での発生が原因で陽性と診断され、そのため今度は生徒本人が濃厚接触者になって受けたPCR検査の結果、陽性と確認されたものです。これはちょっと防ぎようのないことです。しかし、本人もその家族も本当に落ち込み、何も悪いことはないのに「みんなに申し訳ない」とこの上なくふさぎ込んでおられます。実は、この件で学校休業を行い、疫学調査を受けている最中にも、全然別件・別学年、今回の生徒とは接点のない、たまたま体調を崩して、違う保健所・医師の指示でPCR検査を受けた生徒が複数いました。4日の朝の時点で学校再開は決定していましたが、学校再開とお知らせした後に、また違う別の理由で学校休業となる可能性があったので、違う生徒たちの結果を待って、再開の連絡が夕方遅くになりました。幸い、その生徒たちも陰性でしたが、これが陽性だったらまた3日程度休業が伸びていました。もう、本当に誰がり患してもおかしくない状況と感じています。

 今回陽性とされた方は現在無症状と聞いています。無症状の方は発症後しばらくして感染リスクが0になるので、10日ほどで、安全な状態で学校に帰ってきます。だけど学校に復帰できるか不安に思っています。また、その生徒だけでなく、コロナ不安も含め、他の理由や事情で学校を休んでいる生徒も何人かいます。誰が誰がと詮索するのではなく、そして感染した人や症状のある人を責めるのではなく、思いやりの気持ちを持ち、しばらく休んで帰ってきた人のことは、温かく迎えてほしいと思います。もし、自分が感染したり症状があったりしたら、友達にはどうしてほしいかということを考えて行動してほしいと思います。学校は、差別や思いやりのない行動は許しませんし、何より「登美高生は強いから優しい」ということを信じています。こういう時に「本当の優しさ」がわかりますし、人間の値打ちが出ます。どうぞよろしくお願いします。

 

2点目は、移らない・移さない行動です。自分で、「健康チェック」および、「1m・15分・withマスク」の法則を徹底するということです。今回、保健所とのやりとりで改めて分かりましたが、やはり、手の届く距離で15分一緒にいたときにマスクをしていたかどうかは強烈な判断基準となりました。

なので、「毎日グーグルクラスルームでの健康チェックを必ず行うこと」と「1m以内15分以上の場面では必ずマスクをすること」。これを真剣にして下さい。今回の件では、これ以上感染の危険性はないとされていますが、また新たにどのルートでコロナウイルスが学校に入ってきて、感染が広がるかわかりません。変わらず、まず自分の身は自分で守る。そして健康チェックを行い、送信することで、人の身も守れる自分でいて下さい。

 

 最後の3点目は、学校祭についてです。来週、皆さんが楽しみにしている学校祭が始まります。みんな一生懸命企画し、準備してくれていて、私も楽しみにしています。でも、この中の誰かが突然体調を崩して、もしくは家族が陽性になって、その結果PCR検査をする必要が出て、自分も陽性と診断されて、例えば学校祭前日に、いきなり学校祭を中止しなくてはならない。これは大いにあると思っています。陽性者になりたい人なんてこの世にはいません。が、その覚悟をしてください。陽性者になる人、それは誰かかも知れません、私かも知れませんし、あなた自身かもしれません。

そしてそれが誰であっても恨んだりしないでください。それが自分でも必要以上に落ち込まないで下さい。そのうえで、それでもなお、「その瞬間からのベスト」を尽くして頑張る、「強いから優しい」登美高生でいてほしいと思います。

本当に何より大切なことは、楽しみなこと、大事に思うことがあればあるほど、体調が悪くなっても、我慢してしまいがちですが、体調変化があったときには勇気を持って言ってくださいね。誰もあなたのことは責めませんから。体調を崩したら言いましょう。どんなことでもなんとかなります。大丈夫です。

 皆さん方は歴史の真ん中にいます。この想定外のピンチをどうやって乗り越えるか

いい経験です。いつでも前を向いていきましょう。

私からの話は以上です。今日から授業再開、張りきっていきましょう。

追伸です。「きみを強くする50のことば」は終了。来週より新しいシリーズをお伝えいたします。お楽しみに。