平成28年度 前期終業式

 平成28年9月23日(金)の11時15分、体育館にて平成28年度 前期終業式を行いました。終業式前には、台風の臨時休校で延期になった期末考査を行いました。午後は、芸術鑑賞ですので、時程が圧縮され慌ただしい終業式となりました。終業式の挨拶の内容は下記の通りです。

 皆さん、こんにちは。前期終業式の挨拶を行います。皆さんは前期、たいへん頑張ったと思います。よく廊下を歩いていますが、ほとんどの生徒は授業に集中できていると思います。また、部活動や学校行事でも頑張っています。学校行事の文化祭や体育大会などは一定のレベルの発表をすることが当然となっています。さらに、その準備や後片付けが見事だと思います。学校行事の後は疲れていると思いますが、誰一人として嫌な顔もせず後片付けをしている。そのような倫理観の高さが本校の一番の誇りですし、私もそこを最も評価しています。学力は勉強をすれば、ある程度は伸びますが、倫理観は違う。勉強が大事だと倫理観をないがしろにすれば、大学は通ると思いますが、その後就職した時にしっぺ返しをもらうと思います。倫理観の話をしたいのですが、今日は台風のために日程変更となり時間がありませんので、倫理観は次の話として、リオのパラリンピックについて少しお話をしたいと思います。

 パラリンピックはオリンピックに比べテレビ放映も少なく、影のような存在ですが、実は素晴らしい理念をもっています。また、記録においても、走り幅跳びなどはオリンピック記録とほとんど変わらないまで並んできています。

 そのパラリンピックの理念を表す言葉に、創始者のひとりであるグッドマン博士の「失ったものは数えるな。残ったものを最大限活かせ。」があります。パラリンピックの障がい者と言えば、先天的な障がいと思いますが、そうではなく後天的なものが多いのだそうです。事故、交通事故や病気、海外では戦争により傷ついた者も多いのだそうです。地雷などを踏み足を失う。その失ったものを数えるな、残ったものを最大限活かせと言っているのです。厳しい教えなのです。パラリンピックの皆さんは、病気や怪我から再生するだけではなく、競技者として立ち上がっていく。2回、壁を突き破る必要がある。パラリンピックの選手は、精神的に、心が大変強い者の集まりなのです。

 本校にも、視覚障害のある山本宗平先生がいます。山本先生は先天的に視覚障害があったわけですが、しっかり勉強するばかりか、当時視覚障害の先生が少なかった時代に、教員採用に合格し、門戸を切り開いていったのです。皆さんも勉強になると思います。

 それでは、皆さんも失っているものはないのかと言えば、あります。私などは、若さがなくなっています。皆さんでいえば、時間を失っています。特に。3年は実感していると思います。時間が少なくなり、受験に焦りが出てきているかもしれません。こんな時こそ、「失った時間を数えず、残ったもの(時間)を最大限に活かせ。」が意味をもちます。心の強さが壁を突き破ります。もちろん、1・2年も同様です。皆さんも、失ったものを数えず頑張ってください。

 後期に向けて、前期以上に頑張り、充実することを期待して挨拶とします。