新年 全校集会

 平成28年1月8日(金)1限目に体育館において新年の全校集会を行いました。わたしの挨拶の要約は以下の通りです。

 皆さん、おはようございます。また、明けましておめでとうございます。年頭にあたり、挨拶をします。皆さんは、新年で年齢を重ねるわけですが、この中に18歳以上の人もいると思います。今年の6月より、公職選挙法の改正にともなって、選挙権年齢が20歳から18歳に引き下げられます。18歳以上になれば、選挙、投票に行ってください。また、そのために学校でも政治的教養をはぐくむ教育を行います。なぜ、政治的教養と言うのか。それは「政治」の言葉がキーです。「政治」とは、権力者が権力を行使するように聞こえますが、皆さんも辞書を一度引いてみてください、いろいろな意味があります。ある辞書には、「政治」とは、「ある社会の対立や利害を調整し、社会の意思決定を行う」とあります。多くの人は、それぞれ意見や考え方が違います。それを、まとめることを「政治」と言います。また、そのまとめるための手段、方法が選挙なのです。選挙・投票の始まりは、古代ギリシャのアテネの陶片追放(オストラキスモス)です。このオストラキスモスは、不当に権力を握った権力者を投票によって追放しました。平民たちの意思を守るための方法、武器だったのです。皆さんも、自分の意思を伝える大事な機会として、投票には絶対に行ってください。

 さて、この寒い時期に木々や樹木を見れば、葉も実もなく、寒々としています。実は、このような時期に、木々や樹木に大量の肥料を与えます。これを寒肥と言います。牛の糞や鶏の糞を肥料とする有機肥料を与えます。この有機肥料は、ゆっくり吸収され、ゆっくり効いていきます。寒肥によって、春には新緑が出て、夏には花を咲かせ、秋には実ができ、最後に見事な紅葉となるらしいのです。そうです。寒肥こそ、実りのための準備であり、蓄積です。蓄積と実りの時期は違います。また、その期間が長ければ長いほど、実りが大きいと言われています。寒肥のように人も蓄積が必要です。特に、1・2年生がその時期かもしれません。蓄積を十分にしておいてください。

 3年生は、寒肥の時期ではないのかもしれません。後1週間でセンター試験です。もう、心の備えの時期です。ことわざの「人事を尽くして、天命を待つ。」の心境でいてほしいと思います。人としてできる事をやり尽くし、あとは天が結果を決めると思えるぐらいに腹を据えてほしいと思います。受験で、人事を尽くしたのに、小さなミスに動揺するようなことがないようにしてください。小さなミスぐらいで、人間は評価されません。動揺したら、深呼吸して気持ちを切り替えて向かってください。皆さんの結果について、私は静かに天命を待ちます。後は体調管理に気をつけて頑張ってください。

 それでは、全ての学年が実り多い1年であることを願って、私の挨拶とします。

P1090032.jpg