肺活量と呼吸の話

肺活量について

一般的に肺活量とは、息を最大限吸い込んだあとに肺から吐き出せる空気量(Wikipediaより)のことです。

スポーツにはこの肺活量が欠かせないものですが、肺活量はその人の体格によるものが大きく影響します。

ある程度はマラソン、水泳などでも鍛えることができます。

もちろん少し大きめのペットボトルや、風船などでもある程度鍛えることはできるそうです。

練習としては一気に吸い込んでゆっくりはくという練習が水泳的にはいいかなと思います。

スポーツマンの肺活量は一般成人男性よりも2倍近くある人もいるそうです。

 

水の中で息ができないのは誰でも知っていることですよね。もちろん肺活量が大きいほうが有利に見えますが、一概にそうとは言えません。

いくら酸素を吸い込んでも息を止めている間は、その酸素が二酸化炭素に変わり蓄積し続けます。

 

なぜ息を止めると苦しくなるのか

みなさん息を止めていると苦しくなりますよね。これもあたりまえのことなんですが、なんで苦しくなるのでしょう?

まず、呼吸には外呼吸と内呼吸の二通りあります。

外呼吸は肺で吸い込んだ空気から酸素を取り入れ、二酸化炭素、乳酸を排出するという動作をさします。これは自分の意思で止めたり、行ったりできます。

内呼吸は体内にある細胞、筋肉などで酸素と二酸化炭素の交換が行われている状態です。これは自分の意思で止めたり、行ったりできず息を止めている間も断続的に行われています。

もちろん泳いでる最中も筋肉を使うので体内の二酸化炭素は増える一方です。一定以上増えると体内のセンサー的なものが「二酸化炭素でいっぱいなので呼吸して!」というサインが出されます。

これがいわゆる苦しいという状態です。これは、あくまでも苦しいだけであり、体内の酸素が欠乏状態にあるわけではありません。(もちろんそのまま続けていると欠乏しますが・・・)

 

ということは二酸化炭素をきっちりと吐き出しておけば息を吸い込まなくても酸素が足りなくなることはなく、苦しくなることもないということですよね?

小さいころのスイミングスクールでは「ぶくぶくぱー」とかで習った人もいるかもしれませんが、これは本当に重要なことなんです。

つまり、泳いでいるときは息を吐き続けたほうがより楽に泳げるということです。

 

水中で息を吐くワケ

なぜ息を吐かなくてはいけないのかという理由はいくつかあるんです。

一つは先ほどあげた苦しくならないためにです。

もう一つは息継ぎの際にためた息をパーっと吐いてから吸い込むより、水中で吐いておいて、水上では吸い込むだけのほうがたくさんの量を吸い込める上に、ロスが少ないというメリットがあるからです。

水中で吐いていない人はこれによりどんどん吸い込める量が減り、吐ききることもできず二酸化炭素もたまり苦しくなり、代わりに息継ぎの量が増えるという悪循環が起きます。

 

理由はまだあり、息を無理に止めると体の筋肉が緊張状態になるからです。

自然に舌でのどを軽くふたをする感覚がベストなんですが、吸うのも吐くのも止めると自然と体の筋肉が緊張状態になっていき、思うように動かなくなってしまいます。

これは部分的な酸欠が起きているためおこる現象です。

また、吐き出すことにより乳酸がたまりにくい体にもなり、疲れが残りにくくなったりします。(乳酸についてはあまりその効果がはっきりとしておらず、最近あたらしい発見があったとかで、筋肉痛や疲れをもたらす原因ではないとも言われだしている。)

 

他にもありますが、、、

みなさん今息を思いっきり吸ってください。

 

すいましたか?

 

そしたら一気に吐き出してください。

 

これが難しいんです。空気をすべて吐き出すのには一定時間かかります。なので水上で吐いてから吸っているとどうしても吸う量が繰り返すにつれて少なくなり苦しくなるのです。

 

 

 

長距離を泳ぎたいとか、楽に泳ぎたいということであれば、まず、この呼吸を見直す必要があると思いませんか?

 

(※個人的な考えも入っています。 諸説ある事柄が含まれているのでこれがすべてではありません)