平成27年度第27回中津支援学校高等部卒業式

平成27年度第27回大阪府立中津支援学校高等部 卒業式 

        お祝いのことば                     

3月に入りとても暖かい日が続いています。木蓮の木は白い花を咲かせました。桜の木は蕾を膨らませ春の訪れを感じる季節となりました。

高等部3年生8人の中津のなかまご卒業おめでとうございます。

今、一人ひとりに卒業証書をお渡ししました。この卒業証書は中津支援学校で皆さんが、3年間、ここにいたという証であり、ここで頑張ったという証です。ここに仲間がいて、泣いたり笑ったりして、一緒に過ごしました。でも、今日は、この3年間に区切りをつけて、それぞれの進路に向け旅立つ日です。

 今日、みなさんの旅立ちの日に、大阪整肢学院長様、はじめ整肢学院職員の皆様、前職員の皆様、交流校の校長様、地域の皆様、保護者の皆様をお迎えして第27回卒業式を挙行できますことを心より感謝申し上げるとともに、ご臨席を賜りました皆様に、卒業生とともに心からお礼申しあげます。

 今、皆さんの心の中に、中津支援学校での様々な出来事が、次々と思いだされるのではないでしょうか。この夏休み3年生全員が取り組んだ、施設体験実習。実習が終わったときは、充実した顔になっていました。東京ディズニーランドへの修学旅行は皆さんにとって最高の思い出でになったと思います。そして第31回中津まつりは、今年もみんなが輝いていました。たくさんの方が中津まつりに来ていただき、皆さんの一所懸命さにとても感動しておられました。生徒会活動では、あいさつ運動、地域の清掃を地域の人たちとがんばり、その報告を大阪府立高等学校保健研究発表大会で発表し、賞を貰いました。たくさんの経験が皆さんを大きく成長させてくれたと思います。

卒業生の皆さんに伝えたいことがあります。

「目標(夢)を持つ事、そしてそこに向かって今を一生懸命生きよう。」です。夢には叶った夢の「その続きの夢」もありますが、一方叶わなかった時の「二番目の夢」「三番目の夢」も多くあります。

夢は人によって様々ですが、大切なことは、その過程で、いかに自分の気持ちを実現に向けて傾けて行くかだと思います。

もう1つは、周りへの「感謝」です。人は一人では生きていけません。人と関わりながら、支えられながら、生かされながら、人の間で生きて行くのです。これからも、自分を取り巻く周りの人に対して、「ありがとうございます。」と感謝の心を常に抱いて、共に生きて行って欲しいと思います。人は、目標を持って生きることは大切だと思います。「今自分にできることって何だろう」と考え、一日一日を大切にし、自分の夢が叶うように、夢に向かって歩いて欲しいと思います。

 卒業生の皆さんは、とっても笑顔が素敵でした。笑顔で挨拶をし、たくさんの人と繋がって行って欲しいと思います。

 3月11日は東日本大震災から5年目を迎えます。15,894人の方が亡くなられ、2,562人の方がいまだに行方不明となっています。本校も整肢学院と連携し、皆さんの安全のために、取り組んできました。

卒業生の皆さん、「今自分にできること。」を考え、障害があるからできないのではなく、自分にできることを実行し、生活してほしいと思います。

 卒業してもいろんなことがあると思います。うれしい時、つらい時、どんな時でも、中津支援学校に来てください。待っています。

 保護者のみなさま、本日は本当におめでとうございます。

私たち教職員は、これからも、卒業する8人の中津のなかまが、夢に向かって歩んでいくよう、できる限り、支援していきたいと思います。保護者の皆様も、いつでも中津支援学校にいらしてください。

 終わりにあたり、改めまして、本日ご臨席いただきましたご来賓はじめ皆様に御礼を申し上げます。ありがとうございました。これからも本校の発展のため、子どもたちが笑顔で夢に向かって歩いて行けるよう、ご指導、ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 以上を持ちまして、お祝いの言葉といたします。

 

 平成28年3月8日 大阪府立中津支援学校 校長 小林 信恵