2014年1月8日(水)3学期始業式

 新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 1月8日(水)は始業の日でした。新装された体育館で3学期の始業式を行いました。雨のおかげか館内は比較的暖かく、最初は落ち着かない様子の生徒たちもしっかり集中して話を聞いてくれました。

 生徒たちの元気そうな顔を見ていると、充実した冬休みを過ごすことができたのかな、と少し嬉しく思いました。

 始業式の式辞を下に掲載させて頂きます。

   

                   3学期始業式 校長式辞

  おはようございます。そして新年あけましておめでとうございます。

まずは皆さんの元気な顔を見ることができて嬉しく思います。

冬休み、しっかりと充電できましたか。

今日から3学期がスタートします。学年末にあたる学期ですので、皆さんには 進級、卒業に向けて、ラストスパートをかけてほしいと思います。

 ○ さて学校は学年末ですが、2014年、平成26年は始ったばかりです。年の始めにあたり、是非皆さんには、何か一つ「志」を立ててほしいと思います。

 

  私は昨年末に、池間哲郎さんという方の講演を聞く機会がありました。池間さんは、29歳の時に映像制作会社を立ち上げられ、経営者兼カメラマンとして、会社経営のかたわら、個人でアジアの貧困地域などの支援活動を始められ、今も活動を続けておられます。

  池間さんは、ボランティア活動中に自分の命を失うような危険な目に遭ったこともあるそうです。私が思ったのは、なぜそこまでして、自分以外の誰かを助けたいと考えるようになったのか、ということでした。 

  池間さんは講演の中で次のように話しをして下さいました。

 「取材で訪れたフィリピンのゴミ捨て場が決断の場所でした。ゴミを拾いお金に換えて生きている少女に「あなたの夢は何ですか?」と聞いたら「私の夢は大人になるまで生きることです」と答えました。3歳ぐらいの少年が真っ黒になりゴミを拾っていた。最初は「かわいそうだな」と思っていたのですが、しばらくすると「この子たちは、どんなに辛くても一生懸命に生きている」という思いから、やがて尊敬に変わっていきました。その時、私は35歳でした。「こんな小さな子どもが一生懸命に生きている。それなのに大人の自分は、何をしていたのだ」と、これまでの自分の人生が恥ずかしくなりました。「これからは、この子たちのように一生懸命に生きていく」と固く誓うとともに、この様な子ども達の支援を生涯続けて行くと決断しました。」

 

  私はこの話を聞いた時に、胸が一杯になりました。私はこのような思いで「志」を立てたことがあっただろうか。真剣に自分と向き合って生きてきただろうか。

  そして同時に、自分以外の誰かに喜んでもらえるような、そんな行動を少しずつでも自分のできる範囲の中でやっていこう、とも思いました。 

  池間さんからは、「何もなくてもできることはいっぱいある。」「最も大切なボランティアは、自分自身が一生懸命に生きること。」など、真剣に生きることや感謝の心、命の尊さなどについて、いま一度自分を振り返る機会を頂きました。

 

  きっかけはどのようなことでもよいと思います。何かに感動したり、気付いたりしたことがあれば、その時がスタートです。 

  年の始めにあたり、自分以外の誰かを幸せにできるような「志」を野崎高校生一人ひとりが立てることができれば、とても素敵なことだと思います。 

  皆さんには、心新たに、今年一年を頑張ってもらいたい。

 この一年が皆さんの大いなる成長の年になるよう期待して、始業式の式辞とします。

   

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