平成31年度 入学式 式辞

 新入生の皆さん、入学おめでとうございます。野崎高校の第44期生として皆さんを迎えることができて、たいへん嬉しく思います。保護者の皆様、お子様のご入学を心からお喜び申しあげます。野崎高校の教職員一同、大切なお子様をお預かりする大きな責任を果たすために、全力を挙げて精一杯努力する決意でございます。

 また、ご多用中にもかかわりませず、本日の入学式にご臨席いただきました、ご来賓の皆さま、誠にありがとうございます。高い所からではございますが、心よりお礼申しあげます。日頃より本校の教育活動に対するご理解とご協力に感謝いたしますと共に、今後とも一層のご支援を賜りますよう、重ねてお願い申しあげます。

 野崎高校は、命の大切さを自覚し、他者への思いやりとやさしさを持った心豊かな生徒、自らの夢に向かって真剣に努力する生徒を育てることを目標として、生徒一人ひとりを大切にする学校、地域に愛され、信頼される学校づくりに取り組んでおります。このような本校に入学した皆さんへ、私から伝えたいことがあります。

 今まで皆さんは、地元で同じ小学校・中学校の同級生だった友達と、学校や地域で過ごしてきたと思います。でも、これからは、さまざまな中学校を卒業して集まってきた、初めて出会う多くの人たちと、この野崎高校で過ごすことになります。 また、多くの皆さんは、初めて自転車や電車・バスを使って通学します。さらに、部活動などで他の高校に行くことや、本校の卒業生、本校の地元の人々との交流もあります。つまり、皆さんの生活空間と、そこで関わる人々の輪が一気に広がります。

 そして、高校での勉強、ホームルーム、行事、部活動、そのほかのあらゆることが、皆さんの人生で初めて経験することばかりです。その中で、皆さんが人間関係や、将来の進路や、そのほか様々なことで、今までにないぐらい深く悩むこともあるかと思います。

 特に、これから最初の一年間は、皆さんの生活環境が大きく変わる、とても大変で、しかし、とても大切な時期です。ここを乗り越えるために、皆さんに特に心掛けてほしいことが一つあります。それは「決して自分ひとりだけで悩まない」ことです。

 初めてのことにチャレンジする時、不安に思うこと、うまく行かなくて悩むこと、失敗することは、当たり前で、よくあることなのです。恥ずかしいことではありません。でもその時に一番大切なのは、家族や、先生や、友人など周りの人たちに話してみる、相談することです。助けを求めることを、どうかためらわないでください。

野崎高校の先生たちは、いつでも皆さんからの相談を待っています。こんなことを言うと笑われるかもしれないなどと思わず、遠慮しないで気軽に声をかけてください。皆さん一人ひとりのどんな悩みにも、それぞれに大きな意味があります。どうでもよい、たいしたことがない悩みなどありません。どうか「助けを求める勇気」を持ってください。

 私は、誰かに相談して助けてもらい、そのことに感謝できた、という経験をたくさん積んだ人こそが、やがて周りの人たちを助けることができるようになる、と信じています。そして、この野崎高校で自分の夢や希望を見つけ出し、その実現に向かって頑張ることができる人になる、と信じています。

 最後になりましたが、保護者の皆さまにお願いがございます。本校で過ごすこれから三年間は、お子様の人生における、とても大きな節目になります。私たち野崎高校の教職員は、すべてのお子様一人ひとりに寄り添い、丁寧に支援してまいります。そのためにも、保護者の皆様と教職員が、共に手を取りあってお子様の成長に携わることを、何よりも大切にしたいと考えております。どうか本校の教育活動にご理解を賜り、ご協力いただきますよう、何卒よろしくお願い申しあげまして、式辞といたします。

                                                        平成31年4月8日

                                                     大阪府立野崎高等学校

                                                        校長  石井 研吉