狂言鑑賞~文化行事(芸術鑑賞)~

 11月18日(木)エブノ泉の森ホールで文化行事を実施しました。今年度は「万作の会」の皆様にお越しいただき、狂言を鑑賞しました。演目は「柿山伏(かきやまぶし)」と「附子(ぶす)」の二題。狂言を生で見ることは初めてという生徒も多くいたようですが、皆、その世界観を十分に堪能しました。

 演目に先立ち、テレビでもおなじみの野村萬斎さんが狂言について、その決まり事や独特な所作、そして演目について解説をしてくださいました。狂言はほかの演劇各種と異なり、舞台装置がほとんどなく、演者は"エアー"で演じるのだとか。柿の木があたかもあるかの如く振る舞い、いかにもおいしそうに食べるのだそうです。また背筋をのばしての礼の仕方や独特な笑い方を実演を示しながら教えてくださいました。ピンと張りつめた中にも親しみやすいお話でした。IMG_0808[1].JPG

 「柿山伏」はのどのかわいた山伏が他人の柿の木から柿を盗み食いし、見つけた持ち主が諧謔を持って懲らしめるというもの。「附子」は壺の中のものは毒だから食べてはいけないといわれた留守番の二人がこらえきれず中を見ると、おいしい砂糖で、それを食べてしまい、言い訳を考えるというお話。

 狂言独特の所作とセリフでしたが、なにかおかしみがあり、内容は現代の私たちにも通じる中身で、いつの間にか引き込まれていました。鑑賞後、学校に戻り、狂言独特の笑い方を再現する生徒もいました。これを機会により古典の世界に興味関心を持つことができればと思います。IMG_0810[1].JPG