『高校生ダンスコンテスト』vol.11 2019/3/10

先日、浪切ホールで開催された第11回、岸和田ライオンズクラブ☆デー~夢・未来・明日へ~『高校生ダンスコンテスト』に、北高ダンス部の2年生が出場しました。

この大会は、岸和田ライオンズクラブによって主宰され、今年で11回を数える歴史ある大会です。

長年、高校ダンス部の発表の場としてはもちろん、彼女らの健全な育成を促す場としても活躍しており、司会進行はもちろん、ダンス審査まで生徒ないしはOB・OGが担当します。

参加チームも極めて多く、本年は参加校34。少人数のスモールクラス、大人数のビッグクラスの両方併せて49チームがしのぎを競いました。

会場が、浪切ホールということで、舞台袖だけでも本校の体育館舞台に匹敵するのではないかという大変な大きさで、北高ダンス部としては、すばらしい舞台で踊れる喜びと大舞台ゆえの緊張とが共存した中でのリハーサル終了でした。

しかし、いざ本番になってみれば、そこは百戦錬磨の2年生。1年次から作り上げていたダンスナンバーを引っさげ、いつもと変わらぬ、全力全開で自分のパフォーマンスをしようという姿がそこにありました。

ところで、今回の『高校生ダンスコンテスト』には、「教育的な観点から、高校生としての鑑賞態度も重要と考え、規定以外の時間に座席にいない場合、減点することがある」という文言がありました。

ここでいう「鑑賞態度」とはどのような態度・姿勢のことを言うのでしょうか。当然、減点されるのは出場チームですから、これは出演者に対する「鑑賞態度」を規定していると考えるべきでしょう。そう考えたとき、見えてくるものは思ったよりも基本的でありながらも根底的な問題かもしれません。

ダンスというのは、二面性を有していると私は考えています。

一つは芸術作品としての側面。そしてもう一つがエンターテイメントとしての側面です。

どちらに比重を置くかで、ダンスのあり方というのは変化するのでしょうが、どちらか一方の要素のみでダンスを構成することは、おおよそ不可能でしょう。

だからこそ約50チームがそれぞれの全力を尽くした演技を、その目で見るという経験は、どうダンスと向き合うのか、何を考えてダンスをするのか、自らのダンスを真剣に見つめ直す機会として極めて有益なことであるはずです。

つまり、この『高校生ダンスコンテスト』を、発表の場だけでなく、見て学び、新たなダンスを創造する場として活用せよ、それが演技者に求められた「鑑賞態度」ではないでしょうか。