国際宇宙ステーション飛行士 山崎直子さんのお話

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本当に素晴らしいお話でした。タイトルは 「宇宙 人 夢をつなぐ」です。子供のころ札幌で星を見る会がきっかけで、宇宙への憧れをもった彼女は宇宙戦艦ヤマトのアニメやプラネタリウムを通いつめ、ますます宇宙への関心を高めていきます。東京大学宇宙科学の大学院を卒業して、アメリカメリーランド大学に留学されたそうです。

留学で一番困ったのは英語が全く通じなかったことだそうです。それと日本人でありながら、日本の文化についてあまりにも理解が浅く、能や歌舞伎といった日本の伝統文化を十分に紹介出来なかったことが、とても恥ずかしかったそうです。彼女はたまたま習字が得意だったそうでこれが日本人としての文化を紹介する「十八番」 彼女のメッセージは 英語をもっと勉強させてください。同時に日本の文化についてももっと体で感じる機会を作ってくださいとの言葉に、大いに同感した次第です。

 

1999年に国際宇宙ステーションに搭乗する宇宙飛行士に選ばれます。夢を諦めず、何度もトライしたそうです。有人飛行ができるソユーズかシャトルかどちらに搭乗するか未定だったので、ロシア語の勉強は当たり前で、2つのロケットの登場訓練に明け暮れたそうです。

結局 201011年間も待ちに待って スペースシャトルディスカバリーに搭乗して国際宇宙ステーションの組み立てを担当されたそうです。

 

特に印象に残ったお話は、「サバイバル訓練」まさに生き延びようとする力を付ける訓練です。これは自分の気持ち次第で生死を分けるリスクが常に背中合わせだということです。この訓練での評価項目は ①自己管理②リーダーシップ③フォロアーシップ④状況把握とのこと。①自己管理は自分自身のマネージメントができるかどうか ②リーダーシップはチームの目標を明確にし、チームの取るべき行動を決定 ③フォロアーシップはリーダーに適切な助言をあたえ、リーダーの目標達成をサポートする そして一番難しいのが④状況把握だそうです。これはトレーニングを積んでも簡単に上達する能力ではなく、個人の資質に大きく左右されるとのこと。

状況把握は興味関心事に常に電波を張り巡らし、当たり前を当たり前と思わず、なんでだろう?何かいつもと違うぞ?好奇心と探究心を養わなければ状況把握能力は付きません。

 

宇宙で一番重要なことはコミュニケーションだったそうです。極限状態で、日本人特有のコミュニケーション不足がクルーの不安を引き起こし、反省したこともあったそうです。

 

最後に彼女の座右の銘は「僕の前には道はない。僕の後ろには道ができる」(高村光太郎 道程)それと学生時代の英語の先生のことば「変えられる勇気をください。かわらない静けさをください」そして極めつけは「何とかなるさ」 

 

豊島高校な「夢を叶える学校」「技を磨く学校」「社会そして世界につながる学校」として頑張っていきます。なんと山崎直子さんの「宇宙 人 夢をつなぐ」と共通しているではありませんか!将来必ず、豊島高校から宇宙につながる生徒を輩出できると信じています。