9月9日 いよいよ来週文化祭

いよいよ来週は文化祭です。スローガンは「豊島高校をたたいてみれば、Fantasticな文明開化の音がする」 さてどんなFantastic な文明開化の花が咲くのでしょうか?とても楽しみです。

ロンドンパラリンピックが大いに盛り上がっています。日本の活躍も連日報道されていますね。車椅子テニス2連覇金メダル 国枝新吾の吉報は本当に我々に勇気を与えてくれます。話は変わりますが、一学期の終業式のときにウサインボルト の話をしました。ロンドンオリンピックで100m 9・63 大会新  200m 19.32 で 史上初のオリンピック2種目連覇の偉業を成し遂げました。脊椎側腕症というハンディーを克服しての2連覇は想像を絶する精神的プレッシャーと自分の筋肉の限界とのギリギリの戦いだったようです。

さてその華やかな陰で、とても気になった選手がいました。両足に義足をはいた選手が400m予選に出場しているのです。しかも2位で通過し準決勝に進出するではありませんか。彼の名はオスカー・ピストリウス 南アフリカの選手です。1986年 生まれながらにして膝から足首まで骨がなく、生後11カ月で両足の膝から下を切断 義足となった後にも身体能力の高い彼は、水泳 テニス ラグビーなどを経験 陸上の能力を開花させていきます。両足切断のクラスで100 200 400のパラリンピックの世界記録保持者です。しかも健常者とも肩を並べる記録を出すに至りました。 「オリンピックに出たい」という気持ちになるのは当然のことでしょう。 でも国際陸上連盟は「義足は健常者の足首より効率的に地面を蹴り、健常者より疲労が少ない」との理由から、出場を認めませんでした。 ピストリウスは諦めませんでした。スポーツ仲裁裁判所へ提訴 マサチューセッツ工科大学のバイオメカトリニクス研究所の「義足が人間の足より優位であるという十分な証拠はない」との研究証言で、健常者の大会に出場を認められました。 義足の選手がオリンピックに出場する 史上初の快挙を成し遂げたのです。

私は彼の出場がロンドンオリンピックで一番感動したシーンでした。障害をもっている選手が健常者のフィールドで、一緒になってスポーツを競う姿! 彼の出場に対して世論はいろいろなことを言って揶揄する人もいます。「特殊カーボン強化バネの義足だから有利だ」「 こんな選手が出場できるのなら、サイボーグのような選手が今後出てくるのでは」・・全く呆れてコメントができません。 

ピストリフスが幼少期 両足がなかったコンプレックスがどれほど大きかっただろう!どれほど悔しかっただろう!また義足のトレーニングがどれほどつらかったのだろう!我々では計り知れない葛藤とそれに打ち勝つ努力・そして夢を必ず掴み取るという精神力すべてがFantasticな選手ではないでしょうか。

ハンディーを乗り越え、スポーツを愛する精神は世界共通の価値観です。それぞれの持っている能力を最大限に発揮して、スポーツを通じて、社会そして世界へと繋がっている姿に感動せずにはいられませでした。豊島高校の生徒諸君にAdaptedSports の高橋明さんの言葉を紹介致します。氏は元車椅子バスケットの元日本代表監督です。

「失ったものを数えるな。残ったものを最大限いかせ!何ができないかではなく、何ができるか考えろ」