9月20日 2年生修学旅行説明会

豊島高校の修学旅行は毎年海外に出かけております。今年はオーストラリアのケアンズに行きます。私も後半組で同行いたします。個人的にはこれで3回目の訪問になります。初めての海外旅行は大学1年の時にオーストラリアとニュージーランドを、バックパッカーでユースホステルやドミトリー形式の安い宿を泊まり歩き、両国を4か月弱ほど放浪の旅をしてまいりました。おもに長距離バスで移動しましたが、町まら町まで12時間から30時間の移動は当たり前でした。とくに感動的だったのが、オーストラリアのエアーズロックの頂上に立った時の大陸の大きさは筆舌に尽くせません。ちっぽけな価値観が吹っ飛ぶような、圧倒的な大自然の造形に衝撃を受けました。ケアンズは港町です。小型船でグリーン島に渡り、安いドミトリーの宿でシーフードバーベキューを世界各地から来た人たちと楽しみました。シュノーケリングで見たグレートバリアリーフのサンゴ礁も海の宝石箱が眼下に広がっており、日本ではとても見れない美しさでした。

その後、ブリスベンからメルボルンに向かいシドニーで何日か滞在したのちに、ニュージーランド行きの飛行機の切符を入手して、予定外のニュージーランドを旅することになりました。また別に機会にニュージーランド話は綴りますが、クライストチャーチで知り合ったアメリカ人の学生との会話が自分の学生生活を変えることになりました。彼は歴史文学を専攻していました。私は経営学部でしたが、はっきり言って当時はバイト漬で本業の勉強はおろそかでした。彼が太平洋戦争におけるアメリカの日本に対する、戦争に仕向ける外交戦略が問題であるとの認識を私にぶつけてきました。さらに「君の意見は?」と聞かれたときに、私は明確に答えることができません。加えて彼は「君は経営学部だったら、将来どんな企業を経営したいのか?」 と突っ込まれました。当時の日本の学生の典型であった私は、大学は講義をサボりながら、適当にバイトしてましたので、全く答えることができません。少しだけ英語が通じても、中身が空っぽの自分を改めて認識したのです。大学生だと自己紹介した自分が恥ずかしくて、たまりませんでした。英語で意思疎通ができるのは当たり前で、その中身が非常に重要だということに気がついたのです。彼との一晩の会話がきっかけで帰国してから学部の勉強を真剣に取り組みはじめのは言うまでもありません。

豊島高校のみんな。世界は広いです。できるだけ早いうちに世界に飛び出てください。そして今までの持っている価値観を根底から打ち砕かれるような経験をしてみてください。そこから新しい自分の発見に絶対に繋がるはずです。豊島高校の目指している学校像は「社会そして世界につながる学校」です。広く世界に自分の可能性を広げるためにも、日本国内のとどまっていないで、世界各地を旅して下さい。世界各地で学んできてください。