雑誌「財界」は1953年に創刊された経済誌で、財界人(実業家)を取り上げる著名な雑誌としては最古参に属する出版物です。その新年特大号に、八尾高校卒業生で日本経済界のリーダー3氏による対談が掲載されました。対談をされたのは、高校12期生で岩谷産業株式会社会長兼CEOの牧野明次氏、高校16期生で一柳アソシエイツ代表取締役の一柳良雄氏、高校21期生で住友商事会長の中村邦晴氏の3氏です。
対談中の写真も拝見しましたが、高校時代の思い出を語るみなさんの顔は青春時代にタイムスリップしているように屈託のない笑顔でした。厳しい指導を受けた体育の先生の話や部活動の話が一頻り終わった後に語られたのは、やはり友達や先生との想い出です。口を揃えて、人との繋がりが自分を成長させてくれたと語られていたのが印象的でした。
会社存続の危機に立ち向かった牧野氏が振り返ったのは、どんな時もへこたれず諦めず前へ前へと進む八尾高精神が自分を支えてくれたというエピソードでした。中村氏は、二度の海外駐在の時も何とかなると思えたのは八尾高校で培われた精神だと語っています。一柳氏は、大臣秘書の経験から学んだことを八尾高校の教えと重ねているようでした。八尾高校の校風である「質実剛健」「文武両道」は時代の変遷に柔軟に対応して形こそ変化していますが、今も昔も変わらず生き続けていると強く感じることができました。
最後に、現役の八尾高生をはじめとする若者へのメッセージを求められた3氏は、腐らず、明るく、楽しく仕事をすることや、世の中のためになることに「 Just do it 」の精神でチャレンジすること、自分の弱さを認めて正々堂々と生きていくことなど貴重な言葉を贈ってくださいました。対談の締めくくりに、人の面倒を見る人間になってほしいと述べられているところに八尾高校の神髄をみた気がしました。
経済界に限らず各界で活躍されている卒業生がいることは、八尾高生であることのメリットです。こんなにも大きな背中を見ながら育つことができるのは八尾高生の特権であると言っても過言ではありません。私も、校長としてコメントを求められましたので、100年先も骨太なリーダーを育てる八尾高校であり続けるため、伝統の"八尾高流"を継承し、卒業生が多くのロールモデルを示してくれることを切に願っています...という言葉を寄せさせていただきました。対談をされたお三方のご健勝と益々のご活躍をお祈り申し上げております。
同窓会のホームページにも関連の記事が掲載されています。
八尾高校同窓会 https://yaoko-yuukari.com/reunion/management/article/?id=385