国のGIGAスクール構想で、生徒1人1台のパソコンChromebookが配置されました。八尾高校では、既に「総合的な探究の時間」や一部の授業で活用しています。また、臨時休校など不測の事態に備え、GoogleMeetというビデオ会議ツールを使ってすべての授業をライブ(同時双方向型)で行う準備が整っています。しかしながら、配置されたばかりのChromebookをすべての教員が使いこなしているかと言えば、そうではありません。全教員が多くの機能を知り、活用法を学ぶことによって授業力を向上させるというのが現在の課題と言えます。そこで、本日、企業(トーテックアメニティ株式会社)から、多くの学校でのサポート実績を有する専門家を招き、教員研修を行いました。
みなさんご存じかと思いますが、グループワークの手法としてKJ法というのがあります。グループのメンバーがそれぞれの意見を付箋に書いて模造紙に貼っていくという手順で始まる意見集約法ですが、これをChromebookを活用してWEB上で行う方法があるとのことで、まずはその方法について学びました。これが手軽にできれば、机を寄せ合って密な状態でグループ活動をする必要がなくなりますので、感染予防の観点からも優れていますし、一斉に意見を出し合えますので時間短縮にも繋がります。グループワークが授業の途中で終わったとしても、次の時間に続きの活動を始めるのが簡単です。授業の効率化と教員の負担軽減が同時に叶えられる方法であり、生徒の学力向上にも貢献すると思われます。
このほかにも、教材プリントを生徒のChromebookに一斉配信する方法や、日々の欠席連絡をWEBで受付け、同時に集約する方法など、教育実践に直結した内容を教えてもらいました。明日以降は、各教員が日々の授業をはじめとする教育活動の中でどう活用していくか、まさに実践の段階に入ります。
府立学校では毎年、全校生徒を対象とした授業アンケートを実施しています。自分が受けているすべての授業を対象として9つの質問項目について4件法で答えるアンケートですが、本校では、全教員のスコアの平均が、この3年間ずっと向上し続けています。コロナ禍にあっても学びを止めない取組を継続してきたこともその一因になっていると思いますが、これから先はChromebookを有効活用した授業づくりが強く求められていると感じています。中学校でChromebookを使った授業を経験した生徒が入学する来年度からは、なおさらその傾向が強くなります。研修を受ける教員の真剣な表情に心強さを感じました。