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学校長の式辞集詳細

2018年度 1学期終業式 式辞

 おはようございます。
 1学期が終了しました。事故がなく終了できたこと、6月18日の地震の際にもけが人が出なかったことにホッとしています。そして皆さんの行動に感謝しています。
「スパシーバ」ってどういう意味ですか?何語ですか?知っていますか?
 ロシア語で「ありがとう」と言う意味です。君たちの行動に「スパシーバ」です。
 この言葉はサッカーワールドカップ期間中に配信されたニュースで覚えた言葉です。どういうニュースだったかを知っていますか。
 それは日本代表が決勝トーナメント1回戦でベルギーに敗退した後、自分たちのロッカールームをきれいに掃除して、ロシア語で「スパシーバ」と書き残してから出てきたというニュースです。会場の清掃担当者がSNSに投稿して話題になったのです。勝敗の結果にこだわらず試合後にスタジアムを清掃する日本サポーターの行動とともに、日本の礼儀が賞賛されていました。サッカーには負けましたが、この行動は日本の良き文化を世界に示したもので誇らしく思いました。守口東高校の皆さんも、例えば行事後の片づけをしたり、トイレをきれいに使用してくれていたり等を日常的にも行ってくれています。先ほどのワールドカップで実践されていることと同じことができているわけです。それは同様に賞賛される行動と言えます。『発つ鳥跡を濁さず』という慣用句がありますが、これはすばらしいことです。
 その話の番外編としてその投稿をした清掃係の方は解雇されたそうです。何故か考えてください。
 そして今日はもう1点伝えておきます。スポーツの技術にはオープンスキルとクローズドスキルというものがあります。判断を要する技術のことをオープンスキルといいます。サッカーというスポーツはこのオープンスキルで試合のほとんどを進めることが大きな特徴です。また求められる身体能力もあらゆる領域の力(速さ、粘り、強さ等)を必要とすること、11人対11人という大人数同士が広いコートで複雑に関係するゲームであることも絡まり、サッカーで勝利を目指すアプローチは無限にあります。よって各チームにはチーム戦略はありますが、選手一人一人が試合中に連続して判断をしながらプレーしないとならないのです。私がサッカーが大好きなのはこのようなことが大きな理由です。少し転じて考えてみると、社会で必要とされるのはこういう判断力です。何か、そういう社会に通ずる共通点を感じさせるサッカーというスポーツに魅力を感じてなりません。世界中の人々を熱狂させる所以はこういうところなのかなあと思っています。
 さて夏休みには運動部の公式戦が続きます。その際に、今お話しした判断力という観点で試合を見てみてください。プレーを成功させることができなくてもナイス判断であることもあります。私はそういうナイス判断と思わせてくれるプレーを期待しています。頑張ってください。そして学習や日々の生活でもナイス判断を期待していいます。
 まとめて言います。ごみを持ち帰ることを忘れないように。そしてインターネットの使い方にも気を付けるように。しっかりと判断して行動するように。
 2学期に元気な顔で再会しましょう。良い夏休みを過ごしてください。




(2018年7月20日 1学期終業式にて)

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