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学校長の式辞集詳細

2018年度 第34回 卒業式 式辞

式辞

春を告げる、梅の香薫る今日のよき日に、第三十四回卒業式を挙行し、卒業生の皆さんを送り出せることを、心からうれしく思います。三十四期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
また、本日はご多用の中、来賓として地元守口市の各中学校ご代表様、学校運営協議会、同窓会、後援会,PTA、旧職員の皆さまにご列席いただいております。高いところからではございますが、厚く御礼申しあげます。
さて、保護者の皆さま、今日、お子さまが卒業を迎えられ、大きな喜びを感じていらっしゃることと思います。お子さまは,皆さまの愛情を受けながら、この守口東高校で青春の日々を過ごされ、りっぱに成長されました。これも、ひとえに保護者の皆さまの本校に対するご理解、ご協力をいただいたおかげと思っております。教職員を代表してあらためて感謝申しあげます。
卒業生の皆さん、三年間ともに歩んだ仲間とはこれからは離れ離れになり、進学や就職というそれぞれの道を歩んでゆくことになります。私もあなたたちとともにこの守口東高校に参りました。言わば“同期生”です。私も、今日でお別れだという少し特別な思いを感じています。寄り添いをもって接し、安心をもたらすことを目標にしてきましたが、百点ではありませんでした。皆さんが学校生活を粘り強く、前向きに送ってくれたおかげで今日の日を迎えることができました。ありがとう。どうかこれからは自分の夢や希望に向かって定めた進路を、この三年間以上のエネルギーを持ち続けて進み、充実した人生を送っていくことを願っています。
皆さんはこれから飛び出す世界に対してはどういう期待をもっていますか。私の高校卒業時には、スポーツについて研究をしたかったのでそういうことが可能な大学進学を選択しました。期待感は大きかったのですが、実力がないことを思い知らされたので、自分で希望を見失ってしまいました。その後、教員になりましたが、目指していた指導現場に配属されず、まだ若く考えも甘かった私は、こちらも挫折感を大きく感じ、希望の光をみつけることはできませんでした。ただ、私はいろいろな角度から、また新しい視点で物事をとらえようとする性格であり、また常に先を見ることを意識していたので、こういう苦しい時期を乗り越えることができたのではないかと考えています。社会情勢が大きく変化を遂げている時代に於いては、その時代を生きるにはこのような性格は幸いであったともいえます。また、自分らしさを失わずに進めたことも大きな要因であったかもしれません。もちろん高校、大学、社会、それぞれでの友人と仲間が私を支えてくれたことも大きな要因であることはまちがいありません。今私は、ラッキーであったことを伝えたいのではなく、自分の特徴を生かした生き方とアイデンティティを大事にすること、そして人間関係を大切にすることを伝えたいのです。
二〇二五年には大阪万博が開催されます。実は私が小学校一年生のときに大阪万博が吹田市を会場にして開催されました。この時に親に四回連れて行ってもらいました。そこで観たものは、当時では空想の世界での話でした。こんなことが実現し一般化されるとは思いもよりませんでした。それが今は実用化され、まだまだ進化を遂げようとしています。二〇二五年にはおそらくさらなる進化の一端を観ることができるのでしょう。ぜひ将来の世界の提示を観てみたいものです。その時に私は三つのことを自分に言い聞かせようと思っています。
一つは時代の変化に順応できる柔らかい発想を失わないこと。そのためにも世の中の情報収集を怠らないことです。
二つ目は、順応しながらも自分らしさを失わないことです。
三つ目は、家族、友人、仲間をリスペクトすることです。
この三つのことは皆さんが生きていく上でも大切な指針になるのではないでしょうか。皆さんと私の違いは、そのときには私は老いていて、それらを実践しなくても静かに生きていくことも可能な状況であり、一方、皆さんはそれらを実践して社会の荒波を乗り越えなければならないということです。だからこそ皆さんには先ほどから述べていることをぜひ忘れずにいてほしいと願っています。
私は、校内のモニターで守口東高校応援団長と称し、君たちを応援してきました。三十四期生の皆さんは卒業していきますが、これからも心の中で応援を続けていきます。ぜひ、力強く未来を生き抜いてください。
皆さんとお別れするのは寂しいですが、私は皆さんからもらったエネルギーを糧にし、いろいろな課題を解決するよう将来に向けてつないでいきます。お互いにしっかり生きていきましょう。卒業おめでとう。

以上をもってわたくしの「式辞」といたします



(2019年2月27日 第34回 卒業式にて)

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