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学校長の式辞集詳細

2019年度 入学式式 式辞


 校庭の桜の花が新入生の入学を待ちわびていたように、見事に咲き誇って出迎えてくれました。春の香りが満ち溢れる今日の良き日に、大阪府立守口東高等学校第37回入学式を挙行するにあたり、ご来賓の皆様にはご多用中にも関わらずご臨席をいただき、式に華を添えていただきますことに、高いところからではございますが、厚くお礼申しあげます。
 保護者の皆様、本日はお子様のご入学誠におめでとうございます。9年間の義務教育を終えて、ほっと一息つかれておられるかもしれませんが、心身ともに著しく成長するこの高校生の時期は、人格の完成に向けて非常に大切な時期だといえます。お預かりしましたお子様を3年かけて一人の自立した大人として、社会に送り出していく所存です。皆様方におかれましても、本校の教育活動にご理解ご協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 さて、新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。今のお気持ちはいかがですか。これからの学校生活への期待と不安の入り混じった複雑な心境なのではないでしょうか。何かわからない、困ったことがあったら遠慮なく先生や先輩に尋ねてください。皆さんの今後の学校生活を全面的にサポートすることを約束します。
 本校は1983年に全日制普通科の高等学校として設立されました。皆さんが37期生になります。教育方針は「衣を正し、時を守り、場を清める そして自分を磨く」としています。学習においては「脳力開花 解る 創る 伝える」を合言葉に皆さんの可能性を最大限に引き出す学習活動を用意しています。本校での学びで皆さんの能力が更に開花することを願っています。
 私から皆さんに一つだけお願いをします。
 それは、『失敗を恐れず、いろいろなことにチャレンジしてほしい』ということです。自動車レーサーの佐藤琢磨選手の話をします。世界3大自動車レースの一つ、世界中で30万人もの大観衆が熱狂する『インディ500』、というレースがあります。2017年、彼はそのレースで日本人として初優勝という快挙を成し遂げました。その時の優勝インタビューで彼が語った言葉は“No Attack,No Chance(攻めなければ、チャンスはない)”というものでした。実は佐藤選手は5年前のインディ500で辛い思い出がありました。2番手でラスト1周を迎え、最終周で勝負をかけてトップを走るマシンのインコースを思い切って突きましたが、スピンをしてしまい結局17位で終わりました。今回のレースはそれから5年後、全く同じような状況になりました。ラスト1周を迎えて2位になったんですね。いやでも5年前の悪夢がよみがえります。ここで安全策を取って2位を確保することもできました。準優勝でも日本人初でした。しかし、彼はあえてチャレンジしました。5年前同様、今度は先頭の車のアウトコースをついて見事にかわし、優勝しました。 “No Attack,No Chance”という言葉の裏にはそんなドラマがあったんです。
 何かにチャレンジするときはどうしても失敗を恐れてしまいます。今まで通りの事をやってきたら安心です。ただ、チャレンジせず、向上心を持たない人は、それ以上成長しません。みなさんも失敗を恐れることはありません。失敗したら立ち直ってまた頑張ればいいのです。それを繰り返すことによって人は強くなり、そして成長していきます。皆さんの可能性は無限大です。本校では授業だけではなく、生徒会活動や部活動も大変活発です。是非、いろいろなことにチャレンジしてください。
 結びに、新入生が今日の晴れやかな気持ちと大きな決意を胸に、新たな生活を力強くスタートしてくれることを期待し、本日ご臨席いただいた皆様に、今後とも心強いサポーターとして温かい応援をしていただくことを祈念いたしまして、式辞といたします。





平成31年4月8日
大阪府立守口東高等学校
校長 富永 誠

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