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学校長の式辞集詳細

2020年度 1学期終業式 式辞


新型コロナウィルスのために3月から休校、部活動禁止などになり、そして6月中旬に学校が再開するまで本当にいろいろなことができなくなってしまいました。それでも皆さんはこの一学期間、よく頑張ってくれて、何とか持ちこたえてくれている。そんな皆さんのことを誇りに思います。
東京オリンピックとパラリンピックはコロナのために1年間と1日延期となりましたが、予定通りなら、明日の8月8日がオリンピックの閉会式でした。日本全体が、そして世界中が盛り上がっていたはずです。 僕が心配するのは、出場する選手たちのモチベーションです。厳しい練習に耐え、多くのことを犠牲にしながら出場をめざしていた選手が、そう簡単に気持ちを切り替えることはできないと思います。その思いを、選手たちはいろいろな所で発信しています。
まず、陸上男子100Mのサニブラウン選手です。彼はこう言っています。
『延期になったのは正直ショックだ。ただ、僕はまだ発展途上の人間なので、成長し続けるしかない。その意味で、いいチャンスだと捉えている』
体操の内村 航平選手はこう言っています。
『コロナでうまくいかなかった人がたくさんいる、スポーツの力で日本を変えるくらいの演技をしないといけない。神様から1年間もらったと思って、自分がどれだけ進化できるか考えている。』 女子ソフトボールの上野由岐子選手はこう言っています。
『外出ができなかったので普段しなかったことにチャレンジすることができた。新たな挑戦の一つが、ヨガ。オンラインで講座を受講している。いい所をトレーニングに取り入れ、更に進化していけたらと思っている』どこまでもポジティブです。
重量挙げ女子の三宅 宏美選手はこう言っています。
『満身創痍でずっと痛みとの戦いがあったので、“あともうちょっと、もう少し”と思いながら、気を張ってやってきた。延期を聞いたときは“気持ちの糸が切れたかな“と改めて感じた』とのことです。しかし多くの人に支えられ、改めて自分はウエイトリフティングがこんなに好きだと気付き、ポジティブな思考になり、今では『プラス1年をボーナスの1年に』と言っています。
このようにアスリートたちのことばの力はすごいなと思います。このことばを聞いて皆さんも勇気をもらってほしいと思います。
皆さんも今、貴重な高校生活の貴重な時間が多かれ少なかれ奪われています。 一つ例を挙げると、体育祭が中止となりましたね。3年生の中には、最上級生となった時に団長や応援団のリーダーとして、後輩たちをしっかり引っ張るんだと燃えていた人もいるかもしれません。ところが目の前の目標がなくなってしまいました。心にポッカリと穴が開いたり、気持ちが落ち込んでしまったりした人もいるかもしれません。それでもこの経験をポジティブにとらえて前向きに一歩一歩進んでいってほしいと思います。これからの長い人生で必ずやこの経験が皆さんの大きな力となります。今こそ、「チームもりひが」で一丸となって、一緒に頑張りましょう。
二学期には皆さんが、ポジティブな表情で登校してくれることを願っています。

令和2年8月7日
大阪府立守口東高等学校
校長 富永 誠






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