防災教育 避難訓練

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晴天。本日、45分6限授業の後に、避難訓練がありました。

今年度府立学校の取り組みの重点項目の一つである防災教育の一環で、

昨年の東日本大震災の教訓をもとに、計画、実施したものです。

 

大きな地震が起こり激しい揺れがしばらく続いた後、3階の調理教室

から出火したという想定のもと、授業担当の先生の指示、誘導に従っ

て、全生徒が授業を受けていた教室からグランドにさまざまな経路で

避難しました。地震発生の全校放送からグランドでのクラスごとの整

列、点呼終了までに要した時間は8分、火災発生からは6分で整列、

点呼が完了しました。

 

昨年はHR教室から担任の先生に誘導されての避難に10分近くかかっ

ていたそうですが、それを思うと今年は大きな進歩がありました。生

徒たちのまじめに避難訓練に取り組む姿勢を見ていると、一人ひとり

の中に東日本大震災の教訓がしっかり生きていると感じました。前日

のSHRで、避難訓練に取り組む意義について、保健主事の塩路先生

が生徒たちに向けて全校放送で話をされたことも大きかったのではな

いかと思いました。生徒たちはよく頑張ってくれたと思います。次回、

らに緊張感を持って素早く行動すれば、さらなる時間短縮が望めそ

です。

 

最近、東日本大震災をきっかけに、日本国籍を取得し帰化されたアメ

リカ出身の日本文学研究者ドナルド・キーン氏(コロンビア大学名誉

教授 東京都足立区在住)は、その記者会見で、帰化の喜び、抱負を

語った後、震災後の日本についての質問に対しこう語られました。

 

「率直に言うとがっかりしています。日本人は力を合わせてもっと東

北の人を助けると思っていました。 【中略】 東京は(電気が)明

る過ぎる。それに、必要のない看板がたくさんある。東京だけではな

い。もう忘れているんじゃないか。まだやるべきことは、いっぱいあ

ると思います。」と。

 

震災後の日本の現状や日本人のありようについて厳しい指摘をされて

いて、日本人として耳の痛いことばです。今回の避難訓練を機に、や

やもすれば記憶が薄れがちになる被災地の復興への厳しい状況や被災

された方々への共感、支援の気持ちを、防災への万全の備えとともに

しっかり心に留めて置きたいと思いました。