2学年人権学習 「性と生きるについて考える」

 

 

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 本日5限目、2年生のLHRの時間に行われた人権学習に、NPO法人エ

ンパワーメント堺の「SAY(性と生)の会」のスタッフの方々がゲスト

講師として来て下さいました。

 

今回のテーマは男女共生教育『性と生きるについて考える』。

講師で来ていただいたNPO法人エンパワーメント堺の「SAYの会」の

みなさんには、事前学習の企画も含めて男女共生教育の人権学習プロ

グラムづくり、講演に向けての準備に大変ご協力いただきました。

 

今日の講演は先週の担任による男女共生教育の導入・アサーショント

ーニングに続く2回目の授業でしたが、デートDV、暴力的な関係性か

ら、性感染症、妊娠の問題まで、人と人との関係のあり方に関わる幅広

い課題について、分かりやすくかつ丁寧にお話しいただきました。

 

講演については、生徒と講師が対話しながら学習を進められる環境で行

ってもらおうという先生方の工夫で、2学年7クラスを会議室、視聴覚

教室、人文教室(総合学習ルーム)の3か所に分け、講師で来ていただ

いたスタッフの方々にはそれぞれ2人ずつファシリテーター(進行役)

として入っていただいて、3か所同時並行で講演をしていただきました。

 

私は3か所のうち、昨年総合学習ルームとして整備された人文教室で、

6組、7組2クラス合同の授業を見学しました。高校生にとって身近で

関心の高いがゆえに、扱い方を間違えると心を固く閉ざしてしまったり、

照れてふざけたりして、自分の課題として考えることがなかなか難しい

性と生のあり方を考えるというテーマについて、どんな風に対話型の学

習が進んでいくのか、また生徒たちの反応はどうなのか、本校に赴任し

て初めての人権学習の参観で、非常に関心を持って見学しました。

 

講演は、パワーポイントを使っての分かりやすい短い講義に続いて、高

校生のカップルを見立てたロールプレイングとそれを見ての小グループ

での意見交換、発表・共有、そしてデートDVのメカニズムや被害に合わ

ないために大切なポインの整理、まとめと、よく考えられた構成で、

非常にテンポよく進んで行きました。

 

卑近な例を引きながらの親しみやすい語り口調に、生徒たちは終始関心

を持って話をよく聴き、学習に参加していました。一方的に話を進めて

いくのではなく、こまめに生徒に語りかけ、生徒たちのいろいろな声を

引き出しながらのファシリテーションはさすがでした。そして、ロール

プレイングを見て、自分はどう感じたか、何が問題か、どういう関係が

望ましいか、という問いかけに、一人ひとりが自分の意見をワークシー

トに書き、周囲の生徒と活発に意見交換し、自分のことばで発表する生

徒たちの姿には、感動を覚えました。講師に来ていただいたSAYの会」

のみなさんからも、本校の生徒たちが終始関心を持って話を聴いてくれ

たこと、積極的に考え、話し合い、意見発表したことについてお褒めの

ことばをいただきました。

 

講演後の6限目は、各教室に戻って「対等な関係をつくろう」というテ

ーマで、DVの事例学習やセルフチェック、今回の学習の振り返りを担

任の先生が行いました。日頃間近に接している担任が自分のことばで学

習のまとめ、振り返りをすることで、担任と生徒の絆も深くなっていき

ます。限られた時間をやりくりしてのうまい工夫だと思いました。

 

学年主任の山田先生から2年生は1年次から生徒同士少人数で話し合い、

意見発するという機会を学年として意識的にたくさん作って、生徒た

ちのコミュニケーション力、発表力の育成に地道に取り組んできたと伺

いました。今日の生徒の活発な意見交換、一緒に考える授業への参加度

の高さは、「SAYの会」のスタッフのみなさんのファシリテーション力、

周到で積極的な働きかけに負うところが大きいのはもちろんですが、そ

んな学年での地道な取り組みの成果がしっかりと根づいているからこそ、

ファシリテーターの問いをと受け止めて、考え、発言することができた

のではないかと思いました。共感的、受容的な姿勢で自然に意見

交換に参加できる2年生の生徒たちのしなやかさはたいしたもんです。

 

今年の学校の教育目標として掲げている「トータルステップアッププラ

ン」でめざす、コミュニケーション力、繋がる力が、こんなところで着

実に育まれています。

 

これからの彼らの成長が楽しみです。