本格的な夏を前に、蒸し暑い日が続いています。6月、7月は地域でのフィールドワークや体験活動など、多くの学びの機会に恵まれ、生徒たちのいきいきとした姿が見られました
【芸術科】
6/16(3年生)、7/3(2年生)「工芸制作」の授業では、靴の製造・販売を行っている「サロンドグレー」さんと「MODENA」さんの工場をグループに分かれて見学しました。実際の製造現場を見学し、靴が完成するまでの工程について学ぶ貴重な機会となりました。
見学では、職人さんが一足一足丁寧に手作業で仕上げていく様子を間近で見て、生徒たちは作業の手際の良さや細かな技術に驚きながら、真剣な表情で見学していました。また、靴の材料となる牛革についてのお話も聞きました。取り扱っている牛革は食肉産業から生まれる副産物を活用していること、靴づくりが動物の命の恩恵を受けて成り立っている産業であるという話を聞きました。生徒たちからは、「すべて機械で作っていると思っていたので、職人さんの手作業で靴ができていることに驚いた」「以前は靴づくりに興味がなかったけど、見学を通して興味がわいた」など見学を通して新たな気づきや関心を得た様子が伝わる感想が見られました。
今回の工場見学を通して、生徒たちは靴づくりへの理解を深めるとともに、西成地域の特徴である皮革産業やものづくりに携わる人々の技術や思いに触れることができました。実際の現場で得た学びは、今後の授業や進路について考える上でも貴重な経験になったことと思います。

【福祉科】
7/3(2年生)、7/7(3年生)「ボランティア入門」の授業では、自分たちが作成した七夕飾りを見に、鶴見橋商店街に行きました。飾りの制作当初は「難しい」という声もあがり、飾りの組み立てに苦戦する様子も見られましたが、作業を進めるうちに少しずつ慣れ、自分たちで色や形を工夫しながら、楽しそうに取り組んでいました。商店街のアーケードには、カラフルな星飾り、つるし折り、輪飾り、短冊が展示されていました。短冊には、学校生活への意気込み、将来への希望など、生徒たちの思いや工夫が込められており、生徒たちは飾りを見上げながら、自分の作った飾りや短冊を楽しそうに探していました。
そのあとは、鶴見橋商店街と津守商店街のフィールドワークを行い、商店街で見つけたお店、商店街の課題について意見を出し合いました。「ベトナム料理店、中国料理店、韓国料理店などアジア系のお店が多かった」「お肉屋さんや喫茶店がたくさんあった」など、生徒たちは実際に歩いて見つけたことを積極的に発表していました。商店街の課題について考える場面では、「放置自転車が目立った」「たばこのポイ捨てがあった」などの意見が出されました。ただ見学するだけでなく、「もっときれいな商店街になるとよいのではないか」など、自分たちなりの考えを深める姿も見られました。
今回のフィールドワークでは、自分たちが作った飾りが地域の中で活用されていることを知るとともに、商店街の魅力や課題について主体的に考える貴重な機会となりました。

【地歴公民科】
6/9(3年生)「異文化入門」の授業では、鶴見橋商店街で外国の商品を扱う店舗について調査しました。商店街を歩くと、ネパール、ベトナム、中国、韓国など、さまざまな国の食べ物や商品を取り扱っている店舗が数多く見られました。生徒たちは実際に店内にも入り、日本ではあまり見かけない食材やお菓子などを見て「これ何?」「どんな味がするのだろう」と興味津々な様子で楽しみながら調査を進めていました。
フィールドワーク後のアンケートでは、「珍しいと思った店」「印象に残った店」として、ベトナムやネパールの店舗を挙げる生徒が多く見られました。また、「外国の商品を扱う店がこんなにあることを知らなかった」と驚きを感じた生徒もいました。
その後の授業では、なぜ鶴見橋商店街にベトナムの商品を扱う店舗が多いのかについて考えました。ベトナムでは、より高い収入を求めて海外で働く人が多く、日本にも多くのベトナム人が暮らしていることを学びました。また、国や地域によって経済状況に差が生まれる理由についても考え、貧富の差や外国人労働者の働き方など、社会のしくみについて理解を深める機会となりました。
今回のフィールドワークを通して、生徒たちは地域の商店街に見られる国際性に気づくとともに、身近な地域と世界とのつながりについて学ぶことができました。

【理科】
6/12(2年)、6/16(3年)の「教養の理科」では、木津川水門へフィールドワークに行きました。現地では、職員の方から浸水想定区域図の説明を受け、自宅が高潮や津波の被害想定範囲に入っているかを確認しました。自分の家が範囲内にあることを知り、「知らなかった」と驚く生徒や、「怖くなってきた」と危機感を口にする生徒の姿も見られました。地域の災害リスクを身近な問題として捉えるとともに、木津川水門がまちを守る重要な役割を果たしていることへの理解を深めました。
水門の試運転を見学したグループでは、巨大なゲートがゆっくりと動く様子を間近で観察しました。想像以上の大きさと迫力に、「思ったよりも大きい」と話す生徒もおり、目の前で動く設備の力強さを実感している様子でした。
屋上から水門を見学したグループは、水門の工事現場を上から見学しました。現在、木津川水門をはじめとする三大水門では、老朽化に伴い、現水門の上流に新たな水門を建設する「三大水門更新事業」が進められています。生徒たちは工事の概要について説明を受け、そのスケールの大きさに驚きの声を上げていました。
今回のフィールドワークでは、水門の仕組みや役割を知るだけでなく、自分たちの暮らす地域がどのような災害リスクを抱え、どのような対策によって守られているのかを考えることができました。実際の施設に触れながら学んだことで、防災への関心をより一層高める機会となったようです。

6月23日(3年)、7月3日(2年)の「教養の理科」の授業では、防災体験学習を実施しました。生徒たちは非常食を試食するとともに、簡易トイレや簡易ベッドを実際に使用し、災害への備えの大切さについて学びました。
まず、非常食の試食として、サバの味噌煮、ポークカレー、ハンバーグの実食を行いました。「思っていたよりおいしい」「普段食べているご飯とあまり変わらない」といった感想が聞かれました。非常食への印象が実際に食べることで新たなイメージにつながりました。
その次に、50人分のアルファ化米の調理に挑戦しました。生徒たちは、説明書を読んで手順を支持する人、ご飯を混ぜる人、出来上がったご飯を容器に詰める人などの役割をそれぞれが担い、積極的に取り組んでいました。「次は何をしたらいい?」と声を掛け合う姿も見られ、協力することの大切さを実感している様子でした。
最後は、災害時に使用される簡易ベッドの組み立て行いました。最初は段ボールのパーツに戸惑う様子もありましたが、説明書を見て、教え合いながら、全員で協力して完成させることができました。完成したベッドに実際に横になって、災害時の生活をより具体的にイメージすることができました。
今回の授業では、災害時に必要となる物資や設備を知るだけでなく、「みんなで協力することの大切さ」についても学ぶことができました。
