地歴部 名古屋見学会 ~青春18きっぷを使って~

 地歴部の「歴史見学会」。夏休みは、「青春18きっぷ」を使って、少し遠出をします。

 今回の見学地は「名古屋」。愛知県を代表する「トヨタグループ」の歴史がわかるトヨタ産業技術記念館を中心に、モノづくりの歴史について学びます。

 8月17日(土)、8:30に高槻駅改札口に集合。新快速や各駅停車を乗り継いで、名古屋まで約2時間30分。米原での乗り換えが5分しかなく、青春18きっぷが稼働している時期は、ここでの乗り換えが難関です。階段やホームが大渋滞する中、なんとか全員が乗り換えに成功し、お昼前に名古屋に到着しました。

最初に向かったのが、陶磁器メーカー「ノリタケ」が創立100周年を記念してオープンした「ノリタケの森」。噴水や芝生が整備されていて、まさに「都会のオアシス」。日陰のベンチで昼食を摂った後、3年生部員の提案で、当初の予定にはなかった「ノリタケミュージアム」に入館しました。ボーンチャイナ(牛の骨灰を加えた高級磁器)の特徴の1つである「透光性」の体験コーナー(お皿を手に持って光にかざすと、お皿の裏側の手が透けて見える)、職人さんが手作業で精巧なデザインを素描されている様子を直に見ることができるクラフトセンター、そして、豪華な花瓶や洋食器類の展示コーナーと、とても充実していました。

 次に、本日のメインイベント、トヨタ産業技術記念館の見学です。トヨタグループ発祥の地で、大正時代の工場を産業遺産として保存しながら、近代日本の発展を支えた繊維機械と現代を開拓し続ける自動車技術の変遷を、本物の機械の動態展示や実演で体験できる博物館です。繊維機械館に並んでいるのは、史料集の上でしか見たことのない様々な紡績機。日本史の授業で必ず習う「ガラ紡」を、さっそく部員の一人が手で動かしてみました。「ガラガラ」と鳴り響く音を聞いて、その名の由来が実感できました。自動車館は、大きな体育館に、自動車工場がまるごと入った感じ。本物の機械が動く様子や、歴代の車両が見学でき、部員たちは「見学時間が足りない!」と叫んでいました。最新の製造工程の紹介コーナーでは、長いリーチをもった大型ロボットアームが、車体パネルのはめ込みやスポット溶接を行っていて、生産ラインで「ヒト」から「ロボット」への置き換えが進んでいることを目の当たりにしました。全体を通じて、トヨタの経営が繊維産業から自動車生産へその中心が移り変わってきたことがよくわかりました。

 名古屋に来て外せないのが名古屋城の見学です。当初は、徒歩で移動の予定でしたが、最高気温39℃という酷暑を考慮して、急遽、バスでの移動に切り替え。城宝館で、名古屋城が所蔵する文化財を見学した後、天守閣の前で、「しゃちほこ」のポーズをして記念撮影。写真撮影の際の顧問の「ムチャぶり」にも慣れてきました。

 盛りだくさんの見学会となり、予定よりも30分遅れでの高槻駅帰着となりました。この見学会の様子も文化祭で展示をしますので、ぜひ見に来てください!