今日から全校生徒が登校しています。午前と午後に分け、マスク着用や手洗いの励行など感染予防対策をしっかり講じた上での分散登校ですが、待ちに待った学校再開です。
嬉しい反面、こんなに緊張して生徒を迎えたことは、いまだかつて経験のないことです。感染者数などは随分と少なくなりましたが、すでに第二波が懸念されている県もあります。そんな中、生徒や保護者の皆さんはいろんな不安を抱えながらの学校再開になっていると思います。
相手はウイルスですので、今後のことを予測するのは困難です。しかし、そんな時だからこそ、学校としてのスタンスをしっかりと示しておくことが大切だと考え、今日の授業開始前のSHR(ショートホームルーム)の時間を使って、放送で、校長からのメッセージを伝えました。以下、その文面です。
保護者の皆様も是非読んでみてください。
分散登校による学校再開にあたっての校長メッセージ(6月1日)
みなさん、おはようございます(こんにちは)。
分散登校という形ですが、今日から学校が再開します。学校再開にあたって、みなさんの心の中にはたくさんの不安があると思います。授業はどうなるのか?体育祭や文化祭はどうなるのか?クラブはどうなるのか?他にもいろいろあると思います。
府立高校は、どの学校も、教育庁が示したマニュアルに従って学校再開のための具体的な取組を進めることになっています。今日は、八尾高校がどんな考え方で学校を再開しようとしているのか、校長としてお話ししておきたいと思っています。
まずは、感染拡大防止対策です。手洗い、換気、消毒等マニュアルに従って、徹底して行います。具体的なことについては「ほけんだより」などでお知らせします。
次は、学力の保障です。12日までの分散登校の間は「できるだけ同じ時間にクラス全員が同じ授業を受けられるようにすること」を大事にしていきます。その方が、スムーズに、15日からの通常授業に移行できるからです。そのために、収容人数の多い部屋を有効に活用するとともに、授業によってはZoomを使って隣り合う教室を繋ぐ遠隔授業の導入も検討します。
休校中に学力の格差が生じている懸念がありますので、教科の先生方には、質問に対して丁寧に対応してもらうようお願いしています。みなさんは、わからないことを放置せず、教科担当の先生に、遠慮なく質問してください。
体育祭や文化祭については、みなさんの代表である生徒会執行部と一緒に考えていきます。生徒会執行部が生徒アンケート等を行うときは、みなさん協力してください。その上で、今、校長として思うことは「中止にはしたくない」ということです。例年どおりのことはできなくても、工夫して実施する方向で検討していきます。
修学旅行については、大阪だけでなく北海道の感染状況も関係してきますので難しい問題もありますが、これも極力中止にはしたくないと思っています。高校の修学旅行は人生最後の修学旅行です。万一、開催時期や目的地を変えることになっても、74期生や保護者の皆様のご理解の上で実施できたらと思っています。
教育庁や旅行社の方々から情報をいただいて、6月末を目途に最初の判断をする予定です。6月末に10月の修学旅行のことを判断するのは極めて難しいことですが、この時点で1回目の判断を試みようということです。もちろん、6月末時点で判断できない可能性も十分ありますし、この時点で予定どおりの実施を考えていても、その後計画を変更せざるを得なくなる可能性はあります。修学旅行に関する情報は、常に学年主任の先生と共有しながら進めていきますので、2年生のみなさんは担任の先生の指導で準備を進めてください。
部活動は感染防止と同時に熱中症予防にも十分に留意して活動を再開します。6月15日から、部単位の活動ができます。校外での活動も可ですが、合同練習や対外試合は不可です。7月11日からは合同練習や対外試合も可能になります。1年生の入部の扱いや活動に際しての留意事項は、顧問の指示に従ってください。運動部は特に、最初から負荷の高い運動をしないようにし、普段以上に休憩を頻繁にとって、水分や塩分の補給にも十分に留意してください。キャプテンやマネージャーは、活動開始前に、必ず顧問と打ち合わせを行ってください。
最後に、大事なことをもう1つだけ言います。社会全体で力を合わせて新型コロナウイルスと戦っている今、人間同士が傷つけあうようなことは絶対にやめてほしいということです。いじめは醜い行為の代表です。また、偏見に基づく一言がSNS等を通じて、誰かの心をどん底に叩き落すことがあるという自覚を持ってください。
個人的なことも含めて、不安なことや相談したいことがあれば、話しやすい先生に相談してください。保健室でお話ししてくれても良いですし、校長室に来てくれたら私が相談に乗ります。
学校の再開は、新型コロナウイルスとの新しい戦いの始まりです。気を抜かず、感染防止対策をしっかりしながら、少しずつがんばりましょう。