平成27年度 本校卒業式を挙行しました。
厳粛な中にも、心温まる式で、私は大いに感動しました。
多くの卒業生とともに写真を撮りました。皆さん、頑張ってください!
以下、校長の式辞を掲載します。
平成二十七年度 淀川工科高等学校
卒業証書授与式 式辞
花の香り漂う、麗しい朝となりました。
この良き日、二九二名の卒業生が、希望の風に乗って、未来への旅立ちの日を迎えました。
本日ここに、大阪府立淀川工科高等学校、平成二十七年度
卒業証書授与式を挙行いたしましたところ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、本式に華を添えていただきましたこと、厚くお礼を申し上げます。
保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。高校生という、人生で最も多感かつ、著しい成長期にあったお子様が、こうして卒業という慶びの日を迎えられましたことに、感慨もひとしおのことと存じます。これまで、明るく見守り、学校へ送り出していただきましたこと、また、本校の教育活動に多大のご支援、ご協力を賜りましたことに、心より感謝申し上げます。
さて、只今卒業証書を授与しました、卒業生諸君、
晴れての卒業おめでとう!
いま、卒業式に臨み、どんな情景や思いが脳裏を巡っているだろうか。
互いに励まし合い限界に挑んだ部活動、夏の暑い日々に粘り強く挑戦した資格の取得、練習を重ねてチームワークで成功させた体育祭の応援合戦、また、将来の希望する進路を勝ち取ったことなど、「自主」「自立」「責任」という本校の校風のもとに、君たちが自ら考え行動した軌跡は、そのまま自身の心に刻まれています。その努力はかけがえのない財産であり、後に続く後輩の大きな励みとなりました。これまでの、君たちの健闘を心からたたえたいと思います。
卒業という喜びは、君たち一人一人の努力により得られたものですが、今日まで見守り、支え、励まし、導いて下さった家族の方々や先生方など、多くの人の支えがあったことを忘れないでください。今日は、この感謝の気持ちを自分の言葉で伝えてほしいと思います。
さて、本校で学んだ、工業と言う専門分野は、「実学」と言い、産業界を支え、諸外国とのパートナーシップを結ぶうえで大きな力となるものです。かつて、大阪にあった「適塾」に学んだ福澤諭吉は、実学について、「学問の本質は学問をどう活用できるかである」と言い、「現実社会で応用すること」の重要性を謳っています。実社会にあっても、大学等にあっても、これまで実際に体を動かし培った君たちの実学の力を試す時が来たことを知ってください。
いま、君たちを待ち受ける社会は、経済や産業のグローバル化の拡大とともに、価値観の多様化ますますが進んでいます。それだけに、広い視野と知恵をもち、既成の概念に捉われない、現状を突破する意欲と行動力のある人材が求められているのです。
ここに、君たちが、将来、地域や社会に貢献するリーダーとして成長されることを願い、次の言葉を、餞(はなむけ)として贈りたいと思います。
「未来にはいくつかの名前がある。意志弱き者はそれを不可能と呼び、臆病者は未知と呼ぶ。しかし勇敢なる者はそれを理想と呼ぶ」。これは、フランスの文豪、ビクトル・ユゴーの言葉です。祖国を追われ、他国に亡命しても理想を失わなかった彼は、「レ・ミゼラブル」などの名作を残しています。「未来にはいくつかの名前がある」。
君たちの未来の名前は何ですか? ユゴーは、理想の未来は、ひとえに勇敢であることによって拓かれると言いたかったのです。君たちが、恐れることなく、勇敢な意志により、未来を切り拓かれることを切に願っています。
最後に、淀工生であったことを誇りとし、母校の発展と後輩の成長を見守ってください。そして、それぞれが目標に向かい精進、努力され、華を咲かせ、実を結ばれることを心より祈り、式辞といたします。
平成二十八年三月二日
大阪府立淀川工科高等学校 校長 丸岡 俊之