百人一首大会で、大いに盛り上がりました

昨日、一年生全員で百人一首大会を実施しました。

 この大会は授業で学習した古典の力以外に、スキャニング能力(必要な情報を選び取る能力)や深い集中力を発揮する、国語科主催の一大イベントです。

 百人一首は鎌倉時代の初期に成立、歌はすべて勅撰和歌集から選ばれ、ほぼ時代順に配列された名歌百首の歌集です。特徴として、四季のなかでは秋がテーマのものが多く、恋の歌が半数を占めます。これは、定家が「余情(言葉と言葉の間や表現の後に残る美的情緒)」や「妖霊(あでやかさ)」を大切にしていたことに起因するものだと考えられています。

 近年、「古典」は、高校生の苦手科目のランキングで上位を占め、苦手意識をもっている人が多い科目です。確かに、古典文法や古今異義語等、覚えることが多く、敬遠する気持ちも分かります。しかし、文法や単語をツールとして読んでいくと、新たな発見や感動が待ち受けています。特に、百人一首には日本を代表する王朝時代に作られた名歌が、時代を超えて「五・七・五・七・七」の短いフレーズの句のなかに、微妙に揺れ動く恋の気持ちや自然の景観、感動の気持ちが見事に織り込まれています。当時の人が見たこと・感じたことを知ることで、現代を生きる私たちとの違いや共通点を考えることも、大きな古典学習の楽しみの一つです。このことは、グローバル化が進む中で海外の人たちとコミュニケーションをするときに、文化の違いを認め、互いに発信する時にも大いに役立つ力につながると確信しています。

 今回は、高校に入って約1年間、国語を学習して身につけた力を発揮する機会である、百人一首大会当日の様子をお伝えします。

写真からも、集中して、そして楽しんでいる様子が

伝わってきます。

私が一番感動したことは、45分という限られた時間で、

ルール確認・準備・競技(前半・後半)・講評・表彰式を

全員で協力してできる学年の結束力です。

今後、一人ひとりの資質・能力を高め、集団の力も

高め続けていってほしいと思います!