へっだー

4F 外見

このページでは、教科書の外見がどのように変わってきたのかを知り、未来の教科書がどのようになっているのか考えてみましょう。        

現在

今の教科書の多くには、表紙には絵が描かれています。教科書を開いてみると、たくさんの色を使った図や絵が用いられています。
 本文の紙質には上質紙もしくは中質紙が使われています。上質紙とは化学パルプ(木材を化学薬品で繊維状にしたもの)のみで作られた紙のことで、色が白く、劣化に強い紙です。中質紙とは化学パルプと機械パルプ(木材を機械の力で繊維状にしたもの)で作られた紙で、色の白さは上質紙に劣りますが、それによって目が疲れにくい紙です。

過去

 近世以前の教科書は手書きの写本と呼ばれるもので、数少ない貴重なものでした。近世以降印刷技術の発達により、教科書は木版印刷の版本となり、近世以前世よりも広く出回るようになりました。
 昭和8年の国定第四教科書から教科書の見た目が大きく変わりました。それ以前の教科書は一色刷りで、挿絵もありませんでした。ここから、表紙や本文中の図が多色刷りになりました。

未来

 未来の教科書はどのような見た目になっているでしょうか。その手がかりとなる法案が、第196回国会で可決されました。それは、紙の教科書だけでなくデジタル教科書も正式な教科書として認めるという法律です。
 現在、デジタル教科書は補助教材としての使用は認められています。しかし、音声や動画の再生ができるという利点や、障害を持った生徒もデジタル教科書を使うことで学習しやすくなるという点から紙の教科書に代えて使用することができるようになりました。しかし、現段階ではデジタル教科書は各市町村の教育委員会や保護者にかかる金銭的負担が大きいです。また、学校のネットワーク環境を整備する必要があります。
 これらをふまえ、未来の教科書はどうなるのでしょうか。おそらく、紙媒体ではなくデジタル教科書が当たり前となっているでしょう。現在ある挿絵は、デジタル教科書の利点を生かして挿『絵』ならぬ挿『動画』となっているでしょう。デジタル教科書が当たり前になった流れで計算ドリルのような副教材もデジタル化するでしょう。すると、学校に持っていくものは、デジタル化された教材入りのタブレットとノート、筆箱だけで済みます。そうなると、学校に持っていく荷物が少なくなります。将来の学生のカバンは、今よりも小さいかもしれません。 

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