2年生は、本日3限目の「発信」(総合)の時間に、近畿大学人権問題研究所客員教授で
元毎日放送経済部記者の西村秀樹さんを講師にお招きし、「ジャーナリストが見た福島原
発事故~原発は差別で動く」というテーマで、私たちの生命や暮らしに直結する今注目の
的となっている原子力発電の問題点について学習をしました。
限られた時間ではありましたが、西村さんは原子力の歴史、日本の高度経済成長と国の
原発推進政策、福島原発事故が私たちに問いかけていること、そして放射能汚染の恐ろ
しさなど、多岐にわたる内容について高校生にもわかるよう丁寧に話して下さいました。
また、テレビや新聞の情報を鵜呑みにするのではなく、その背景で起こっていることやその
ことが指し示す意味を、自分で調べ、考えることの大切さ高校生にを語りかけて下さいまし
た。
講演後、息を切って西村さんを追いかけてきて、講演の話について質問をしていたのは、震
災ボランティアに出かけたメンバーの一人でした。また、放課後、別の震災ボランティアメン
バーは、「いろんな要素が絡みあっていて簡単に原発がいるとかいらないとか言うのは難し
いけれど、西村さんの話を聞いて、自分なりに情報を集め、自分に繋がる問題としてこれか
ら考えていかんといかんと思いました。」と語ってくれました。
多くの人が今日の西村さんの話をしっかりと受け止めてくれたと思いますが、彼らの反応を
見ていると、とりわけ東北岩手県に行って、今回の地震・津波の甚大な被害を目の当たりに
してきたものにとっては、とても他人事とは思えない切実な思いを抱く話だったのではないか
と思いました。
日常生活では今まであまり意識することのなかった自分と原子力発電の繋がりですが、福
島で実際に事故が起こってしまった今となっては、誰もが避けては通れない課題です。今回
の講演が、自分で考え始めるきっかけになってくれればと願っています。