おすすめ図書その8

いつもとは違う生徒ですが、また投稿がありました。最近、たくさん更新ができてうれしいです。

<書名>青い鳥

<著者名>重松清

<出版社名>新潮社

<ISBN>9784101349268

特に敏感な10代に読んでもらいたいです。10代についた傷は一生の傷になるので、そうならない、そうさせない人間になるために読むべきだと思います。 精神的な理由で話せなくなってしまった少女にかける、村内の言葉はとても優しいものでした。最後に勇気を出す彼女の姿にも、心をうたれます。中学生たちの心の傷を、静かな言葉で解きほぐす教師の姿に感動しました。

(以下、図書館担当)

重松清の作品は教科書に載ることもあり、図書館担当もいくつか読んでいますが、この作品は読んだことがありませんでした。設定だけ読むと、伊集院静の「機関車先生」を思い出しますね。心の傷は目に見えないだけに、癒すことは難しいし、周囲にわかってもらえないなど、苦しいですよね。「勇気を出して乗り越える」以外の方法が選択肢としてたくさんあるような社会になってほしいですね。最後の「教師の姿に感動する生徒」という構造に、図書館担当も胸を熱くさせられました。図書館担当も、普段の授業を通じてそういうふうに感じてもらえるよう努力します。