おすすめ図書その9

文化祭や体育祭の行事も終わり、少し余裕ができたのか、図書館に本を借りに来る生徒が増えてきた気がします。

そして、またおすすめ図書の投稿がありました。

<書名>博士の愛した数式

<著者名>小川洋子

<出版社名>新潮社

<ISBN>9784101215235

この物語は80分しか記憶がもたない数学を愛する博士と、博士の家に雇われた家政婦、その子供"ルート"3人の日常が描かれています。

ルートの宿題を一緒に解いているシーンや野球観戦をしているシーン、数学を通じての仲の良い姿に心があたたかくなります。

博士の数学の愛し方や説明で数学の美しさを知れることができると思います。

感動する場面も多く、すごくいいお話でおすすめです!!

(以下、図書館担当)

この小説は図書館担当も出版された当時に読み、映画も観た記憶があります。図書館担当は自分の備忘録として読書メモを書いていた時期があり、2006年01月26日に読んだ記録が残っていました。22歳くらいでしょうか。今回はそれをコメント代わりに転載します。

以前から話題になっており、映画化もされるので手にとってはみたものの、どちらかというと文系人間の私には、とっつきにくい内容なのではないだろうかという思いが、どうしてもぬぐいきれなかった。しかし、読み進めていくと、さしたる数学的知識が必要なわけでもなく、ぐんぐんと吸い込まれるようだった。逆に、知識が無いぶんだけ新たな発見に感動できた。例えば、28の約数は1,2,4,7,14であり、1+2+4+7+14=28である。こういった数字を「完全数」といい、非常に珍しいという。物語はこの完全数を核に、様々な模様を描き出す。数学という文学とかけ離れた分野を見事に作品に織り込んだ作者の手腕には驚かされるばかりである。